さて今回は、筒井康隆さんの『ロートレック荘事件』の感想やあらすじなどをご紹介させていただきます。
筒井康隆さんといえば、誰もが知る名作『時をかける少女』で有名ですね。
そのほか『旅のラゴス』や『家族八景』など、SF要素を取り入れた作品を多く書かれています。
で、今回ご紹介させていただく『ロートレック荘事件』はSF要素のない純ミステリー小説です。しかも名作。
ミステリ好きであれば一度は読んでおいて損はない作品でしょう。
どうぞ、参考にしていただければ幸いです(●>ω<)っ
筒井康隆『ロートレック荘事件』
ある夏の終わり。
ロートレックの作品が多く飾られた別荘、通称「ロートレック荘」に集まった青年たちと美しい女性たち。
これから楽しいバカンスが始まるかと思いきや、彼らを待っていたのはまさかの悲劇だった。
なんと、美女の一人が拳銃で撃たれ殺害されてしまったのだ!
「嵐の山荘」というわけでもないのですぐに警察がやってくるも、また一人美女が殺されていく。
一体犯人は何の目的があって彼女たちを殺すのか。
外部の人間か。内部の人間か。
そしてそのラストは・・・。
約200ページに込められた驚愕のどんでん返し。
というようにこの作品は、「ロートレック荘」を舞台に集められた人々が殺人事件に巻き込まれる、という王道のミステリー小説です。
そしてこの作品、文庫にして222ページ。解説などを抜かしたら物語部分は約200ページくらいなんですよ。
長編ミステリー小説の中でもかなり短い方です。
なのに。
初めて読んだ時の衝撃はすさまじかったです。
ちょっと意味がわからなくて、「は?」ってなったのを覚えています。
そして最終章のネタバラシは感動すら覚えました。
このネタバラシの章が一番長く、本当に細かく丁寧にそれまでの伏線も含めて解説していく様は圧巻です。
しかも200ページなら一夜で一気読み出来ちゃいますからねー!それでこの驚愕は本当にありがたいです(*´∀`)
読んでいて感じる謎の違和感
さて、この『ロートレック荘事件』を読んでいると、きっと途中で違和感を感じると思います。
「ん?何かがおかしいぞ?」と。
でもそれが何かわからない。
単純に古めの作品だから?
筒井康隆さんの文章のせい?
しかしこの違和感に気がつく人と気がつかない人がいるのもまた事実。
あなたはこの違和感に気がつくことができるでしょうか・・・
とはいえ、気がつかない方が楽しめる
ミステリー小説において「思いっきり騙されたい」という方もいれば「推理して当てたい」という方もいるでしょう。
そしてこの作品は「思いっきり騙された方が楽しめる作品」だと思います。
この『ロートレック荘事件』は1990年の作品なんですが、この作品で扱われるメイントリックはミステリー小説をたくさん読んでいる方なら気がついちゃう可能性があるんですよね。
実際、他のミステリー小説でも似たようなトリックを目にしたことがあります。
なので、この作品を最大限に楽しみたいなら深いことは考えずに読みましょう!!
まあ仮にわかってしまったとしても、最後のネタバレには感心してしまうとは思うのですが。
ちなみに私は全く気がつかなかったので思いっきり驚愕できたのですがね(◇´∀`◆)
おわりに
というわけで、今回は筒井康隆さんの『ロートレック荘事件』をご紹介させていただきました。
約200ページほどなのでサクサクーっと読めますし、ミステリ好きならこのトリックは一度は味わっておくことをおすすめしますよ〜。
どうぞ気が向いたときにでも読んでみてくださいな!(●´U`●)
それでは良い読書ライフを!
コメント
コメント一覧 (2件)
こんにちは~。
もともとミステリー好きだった上に、叙述トリックにハマったきっかけがこの作品でした。
びっくりして何だかよくわかんない感じになりましたw
でも、この作品が私が子供時代くらいに描かれてるものだと考えると、筒井さんの発想はやっぱりすごいなーと思います。
当時は斬新な発想だったのでしょうね。
hitomiさんこんにちは!
やっぱりこの作品はびっくりしますよね笑
私もしばらく意味がわからなくて「?」ってなりましたもん。
ホントですよね。この発想と見事なトリック。私がこの作品を読んだ時はすでにミステリが大好きでしたが、ミステリに対する免疫がない時に読んだらもっとひっくり返ってたでしょうね、、(ノ∀`●)