『東京すみっこごはん』は食べ物小説の名作。元気をもらえて、心癒される連作短編集です

「美味しいごはんをテーマとした心温まる小説」って結構あるじゃないですか。そのお店に訪れる人々の悩みを解決していく・・・みたいな。

私自身そのタイプの小説って好きで、結構な数読んでいるんです。

で、「そんな作品の中でベスト3を決めて」って言われたら真っ先に確定するのがこの『東京すみっこごはん』です。悩みません。

それだけ面白い、というか抜群に良い作品です。優しさに満ち溢れすぎていて泣いてしまうくらいに(ノω`*)

心温まる小説のオススメってたくさんあるのですが、その中でも最優先で読んでいただきたいのがこの『東京すみっこごはん』なんです。

 

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成田名璃子『東京すみっこごはん』

 

舞台となるのは、商店街の脇道にぽつんとある共同台所「すみっこごはん」。

このお店、普通のお店じゃないんです。

①他人同士が集まって、②くじを引いて料理当番を決めて、③レシピノートから好きな料理を選んで、④その人の作った料理を食べる、っていう変わったシステムなんです。

もうこの設定だけで楽しそう。

今作は、そんな「すみっこごはん」で繰り広げられる連作短編集となっております。

1.いい味出してる女の子。

クラスに溶け込めない、というか完全なイジメにあっている女子高生の楓ちゃん。

夕食時、行くあてもなくふらついていると、どこからかいい匂いが。目の前には、定食屋さんのようなお店がぽつんと。

そしたらガラッとドアが開いて、断る隙もなくほぼ無理矢理お店の中へ。。

見知らぬ人ばかり。謎のシステム。

最初は戸惑っていましたが楓ちゃんでしたが、「今日の料理担当はプロの板前さんでクリームコロッケが絶品だよ!」なんて言われてしまうと空腹が抑えきれません。

多分、お腹が空いているせいだけじゃない。一流の料理人と自分で言い切るだけあって、金子さんのクリームコロッケは、今まで食べたどんなクリームコロッケよりも美味しかった。ご飯だって、新米の季節でもないのに、炊き方に工夫があるのかもちもちとしている。そして私が何よりも驚いたのは、お味噌汁の味だった。口に含むと、家でつくるお味噌汁にはない何者かの存在が感じられ、強く鼻に抜けていったのだ。

P.35より

ーー美味しい!!

その日はそれで解散しましたが、気がつけば次の日も「すみっこごはん」の前に立っていた。

楓ちゃんの中で、何かが変わろうとしている。

2.婚活ハンバーグ

三十五歳。女子力低め。料理のセンスなし。

周りの人たちが次々に結婚していく中、おいてけぼり間を感じている会社員・奈央。

すみっこごはん歴三年の彼女が、大切な「一歩」を踏み出そうとするお話です。いい話に決まってます。

他愛のない会話を交わしながらごはんを食べていると、ふつふつとお腹の底から力がわいてくる。

丁寧につくったごはんは、心にエネルギーを届けてくれるものなのかもしれない。

P.178より

その通り!!

3.団欒の肉じゃが

話の中心となるのはタイ人留学生のジェップ君。

貧乏な妹とおばあちゃんのために猛勉強し、日本へと働きに来たのです。

しかし日本について間もなく、妹から「条件のいい仕事につけた」という連絡が来た。

お兄ちゃんの助けがなくても大丈夫。

では僕は、一体何のために頑張ってきたのか。日本に来て、何をしているんだ。

そんな彼は、ある人物に「すみっこごはん」に連れてこられて・・・。


他にも「アラ還おやじのパスタ」ともう一つ短いお話があるのですが、そのあらすじは秘密です。

ここからさらに面白い展開を迎えていきますので、知識ゼロの状態で読んでいただきたい!

食事の大切さを思い出す一冊

心温まるのは当然として、食事ってやっぱりとても大事だなーって改めて思いました。

単純に「お腹を膨れさせる」ってだけじゃなくて、美味しいもの、愛情がこもったものを食べると体も心も元気になるんですよね。

すっかり忘れていましたよ。食事の意味を。

一人でテキトーに済ませる食事と、家族や友人と美味しいものをしっかり食べるのとでは、心と体の回復量が全然違います。

この作品を読んでから、なるべく自炊するようになりましたもん笑。それくらい影響を受けました。

もちろんですがお腹がすいてきます。夜読む際は気をつけてください。

不器用な彼らの行く先は

「すみっこごはん」の登場人物は不器用な人たちばかり。

でもそんな人たちが変わろうとしている。一歩を踏み出そうとしている。

そんな姿を目にすると、読んでいる自分まで元気をもらえるんです。ほんとに。

いま悩みを抱えていたり、落ち込んでいる方にこそぜひおすすめしたい作品です。

 

最後にもう一つ。

連作短編なのでそれぞれのお話に少し繋がりがあります。必ず順番に読みましょう。すると最後に。。

あえて詳しくは言わないですけど、ぜひ最後まで読んでいただきたい。あのラストを目にしていただきたい。

ああ、なんていい作品なんだ・・!読んで良かった・・・!ってなりますから(ノω`*)

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6 Comments

hiro

またこちらを参考に、「東京すみっこごはん」購入してみました。あっという間にその世界に引き込まれ一気読みし、すぐに「東京すみっこごはん 雷親父とオムライス」も購入して読みました。心が温まる素晴らしい本でした。そして第三弾も購入します。

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anpo39 anpo39

hiroさんこんにちは!
ほんっっっとに良い作品ですよね。
「心温まるご飯小説」って結構あるんですけど、その中でもトップクラスで大好きな作品です。hiroさんに読んでいただけてとても嬉しいです。ありがとうございます。
正直続編が出るとは思ってもいなかったので「雷親父とオムライス」が発売した時は狂喜しました 笑。
私も第三弾がでたら絶対に買います。で、出ますよね。。?というか出てください。

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hiro

こんにちは、第三弾「東京すみっこごはん 親子丼に愛を込めて」は4月11日発売予定です。楽しみです。

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anpo39 anpo39

うわあああああ!ホントじゃないですかああ!
素晴らしい情報をありがとうございます!絶対買います。発売日にすぐ買います。ありがとうございます。

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林檎

こんにちは。
こちらの記事で、すみっこごはん1,2,3読みました。めちゃくちゃ良かったです。読みながら涙が、、
登場人物皆好きで、特に最初苦手だった柿本さんと、奈央ちゃんが好きです。
柿本さんどうか新たにまた幸せになってほしい!
あと、金子さんのごはん食べたい。

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anpo39 anpo39

林檎さんこんにちは!
すみっこごはんシリーズ、本当に良いですよね!!
読みながら涙涙で大変でした。
わかりますー柿本さんはずるいですよね、ホント幸せになってほしいと思ってます。
私も食べたいです!本気で美味しそうですよね。。。

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