昨日の3月17日、『レッド・クイーン』という海外ファンタジー小説が発売されました。著者はヴィクトリア・エイヴヤードさん。
完全に表紙買いです。表紙のイラストから面白さがにじみ出ています。
帯の「NYタイムズ、ベストセラーリスト初登場第1位!」というのも気になります。
早速読ませていただいたのですが、もうね、徹夜で一気読みしてしまいましたよ。面白すぎました。大当たりです。やっぱり海外ファンタジーって最高だな、って改めて思いましたよ。
というわけなので、ちょっとご紹介させてくださいな(*`▽´*)
関連記事
➡︎【傑作選】本当に面白いおすすめ名作海外ファンタジー小説30選
『レッド・クイーン』あらすじ
この世界の人々は、支配階級の〈シルバー〉と奴隷階級の〈レッド〉の二つの階級に大きく分かれています。
〈シルバー〉は優れた能力と力を持つ人々。周りを驚かせるほどのすごい特殊能力を持つ人までいます。いわば「支配する側」の人間です。
それに対し〈レッド〉は普通の人。力のない一般人であり〈シルバー〉の奴隷。「支配される側」の人間ですね。
さて、主人公となるのは、貧しい村で家族と暮らす少女メア。もちろん〈レッド〉です。
〈レッド〉の人々は仕事につくことすら困難なので、メアは人の物を盗んだりして生活していました。
そんなある日、幼なじみのカイローンが仕事をなくし、戦争へと徴兵されることになってしまいます。
しかもカイローンを救おうと奮闘していたら、大切な妹が大きな怪我を負うことになってしまいました。
絶望に包まれるメア。
しかしサラの運命は「カル」という青年と出会ったことで大きく動き始めます。
(ここでいろいろあるのですが、ネタバレを避けて省略しますね。)
そんなこんなでメアは、シルバーたちが行う決闘場みたいなものに参加させられてしまうのです。
これは王妃を選ぶための儀式のようなもので、特殊な力を持った少女たちが自身の能力を披露する場所。
メアの相手は金属を操る少女です。
当然〈レッド〉であるメアに勝ち目はありません。
と、誰もが思っていました。
しかしです。
私の手から光が、いや、稲妻が飛び出し、飛んでくる金属片を焼き尽くしていく。金属片は音をたて煙を上げながら、熱に耐えかね砕け散っていった。稲妻がエヴァンジェリンをすれすれでかすめて奥の壁にぶち当たると、金属片は力なく地面に落ちた。壁には直径一メートル以上もの大穴が空き、熱にくすぶっていた。
P.113より
とある少女の能力に「やられる!」と思った時、メアの手から稲妻が飛び出したのです。それも凄い威力の。
メアは〈レッド〉であるはずなのに。
〈レッド〉の少女にそんな能力があるはずありません。しかし、メアは大観衆の前でその隠された能力を発揮してしまったのです。
〈レッド〉の少女が王女となる。
というわけであらすじをまとめますと、
奴隷であるはずの〈レッド〉の少女メアが、〈シルバー〉しか持つことのできないはずの特殊能力を発揮してしまったことで大変なことになる、という物語です。
もうね、素晴らしいくらいの王道ファンタジーですよ。
まず「奴隷階級の少女がのし上がっていく」っていうストーリーは安定して面白いですよね。
それでもって超能力バトルもありますし、王子や幼なじみのカイローンとの絡み(誰とくっつくの?)にニヤニヤしたり、と見所がたくさんあるんです。
サバイバル&能力バトル&シンデレラストーリーっていうんですか。ファンタジー作品の良いところばかりを詰め込んだような。
とにかく少女メアの行く先が気になって仕方がない物語となっているんです。
さすが「NYタイムズ、ベストセラーリスト初登場第1位!」ですわ。
圧倒的読みやすさ!
で、海外作品の翻訳モノって読みにくいイメージがあると思うんですよ。翻訳モノ独特のクセがあるというか。
ですがね、今作はその翻訳モノのクセが全くないんですよ。まるで日本の小説のように読みやすいんです。これ本当に翻訳モノ?って感じです。
物語の展開としても、特に後半の盛り上がりが素晴らしいです。元々の文章の読みやすさもあるんですが、展開がグルングルンしてきて一気読みせざるを得なくなります。
全体的に見ても、前にご紹介させていただいた『毒見師イレーナ (ハーパーBOOKS)』っていう海外ファンタジー作品と同じくらい読みやすいし、面白いです。
もし未読であれば、そしてファンタジー小説に興味があればぜひ『毒見師イレーナ』の方も読んでみてくださいな!
おわりに
最近ホントにこういう「読みやすくて面白い」海外ファンタジーを本屋さんでよく見かけます。ブームなのかわかりませんけど、わたし的にとってもありがたいです。これはハマる。
普段海外ファンタジー小説を読まない方でも、『毒見師イレーナ』と『レッド・クイーン』を読んだらきっとハマっちゃいますよ(*´∀`*)
というかハマってください。抜け出せなくなりますので。
コメント