2016年版の「このミス!」作品ベスト10をご紹介です!
「このミステリーがすごい!」とは、別冊宝島さんから発行されている、ミステリー小説のブックランキング、作品が掲載されたミステリーのガイドブックのことです。
「このミス」と略されてよく呼ばれますね。私も非常に参考にさせていただいています。
今回は2016年版「このミステリーがすごい!」で見事ベスト10に選ばれたミステリー作品をご紹介できればと思います!
当然ですが、どの作品もめちゃくちゃ面白いです。どれがおすすめ?と聞かれれば「全部」と答えます。
どうぞ、参考にしていただければ幸いです(=゚ω゚)ノ
※2016年版「このミステリーがすごい!」は《2014年11月〜2015年10月》に発刊された作品が対象です。
10.『オルゴーリェンヌ』
『アリスミラー城殺人事件』などが有名な北山猛邦さんによる《少年検閲官》シリーズ2弾。
非常にファンタジーな世界観に、ガッツリな物理トリックを取り入れてる実に北山さんらしい作品。「物理の北山」と言われるだけあります。
前作『少年検閲官 (創元推理文庫)』からぜひ( ´ ▽ ` )ノ
書物が駆逐される世界。旅を続ける英国人少年クリスは、検閲官に追われるユユと名乗る少女と出会う。
9.『血の弔旗』
現金11億を奪うため、強盗殺人を犯した根津たち。現金は一時的に隠し、4年後に山分けをすることにした。
4年後、約束通り山分けをし一件落着。に見えたはずなのだが、10年後、根津たちに新たな事件が降りかかる。
あらすじにグイッと惹かれて一気読みしたわけですが、期待以上の面白さと濃厚さでした。素晴らしいですね。また、戦後昭和の雰囲気がなんともたまりません。
1966年8月15日、根津謙治は目黒区碑文谷二丁目にトラックを止めた。現金11億を奪うためだ。
8.『鍵の掛かった男』
有栖川有栖さんによる、待ちに待った《作家アリスシリーズ(火村英生シリーズ)》の長編!!
説明不要。ザ・ミステリー小説という感じの安定感、そしてお馴染みコンビの安心感。ありがたや。納得のランクインです!

2015年1月、大阪・中之島の小さなホテル“銀星ホテル”で一人の男・梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺による縊死と断定。
7.『片桐大三郎とXYZの悲劇』
聴力を失い役者業を引退した片桐大三郎は、その後探偵趣味へとまっしぐら。そんな片桐大三郎と、耳役となる「野々瀬乃枝(のの子)」の二人が事件に挑む。
タイトルからお分かりの通り、エラリークイーンの「X・Y・Zの悲劇、レーン最後の事件(ドルリー・レーン悲劇4部作)」に挑戦した連作ミステリーなのです!これは読むしかありません(つД`)ノ

聴覚を失ったことをきっかけに引退した時代劇の大スター、片桐大三郎。
6.『ミステリー・アリーナ』
「ミステリー・アリーナ」というTV番組で出された問題に対し、ミステリーマニアたちが正解を導き出す。もし勝てば一攫千金!
本格ミステリー小説を好きな人ほど楽しめる作品。たくさんの本格ミステリー小説を読んできた方だからこそ楽しめる、といった感じ。
一歩違えば’’バカミス’’とも言われかねない多重解決モノです。いやはや斬新!
ぜひあなたも「ミステリー・アリーナ」の参加者となってください( ´ ▽ ` )ノ

全編伏線ともいえる「閉ざされた館の不可解な連続殺人」の真相を見抜く。早い者勝ち、「真相」が分かればいつでも解答可能の争奪戦。
5.『流』
台湾を舞台とし、祖父の死の謎を軸にした物語。まるで青春映画を見ているような読み心地。
ミステリーの枠にとらわれす’’小説’’として読ませる面白さがあります。と、言ってもミステリー小説としてもしっかり楽しめるという2度おいしい作品。
1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。17歳。無軌道に生きるわたしには、まだその意味はわからなかった。
4.『さよならの手口』
なんとなんと、前作から’’13年’’ぶりとなる若竹七海さんの《葉村晶シリーズ》。シリーズ作品ですが、この作品から読んでも問題ないです。
感想としては「お腹いっぱい!」。13年も空いたためか、アレもコレも詰め込んだ非常にボリューム満点の作品となっています。贅沢ですなあ。そしてその分面白いからすごい!(●´ω`●)
探偵を休業し、ミステリ専門店でバイト中の葉村晶は、古本引取りの際に白骨死体を発見して負傷。
3.『孤狼の血』
広島を舞台とした警察ハードボイルド作品。まさに「仁義なき戦い」といった感じ。
普段はこういったジャンルに積極的に手を出さない私ですが、私の好きな「佐方シリーズ」の柚月裕子さんが著者であるということもあり読んでみました。そしたらめっちゃ面白いですやん。
期待してない作品ほど読んでみたら面白い、っていうのはよくあるのですが、それを考慮してもめっちゃ面白い。結局、ジャンルなんて関係なく面白い小説は面白いのですね。
普段ハードボイルド作品を読まない方もぜひ一度読んでみてほしいです(っ´∀`)っ

昭和六十三年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件の捜査を担当することになった。
2.『戦場のコックたち』
第二次世界大戦時のヨーロッパが舞台とし、若きコックが周りで起きた不可解な出来事を解決していく連作ミステリー。
戦場を舞台としながら、兵士ではなく’’コック’’が主人公というところが素晴らしい。ミステリーとして、そして戦争小説としても面白く読めます。
特に後半は読み応えがあって一気読み状態。ホントにミステリー小説の枠に収まらない面白さです。

一晩で忽然と消えた600箱の粉末卵の謎、不要となったパラシュートをかき集める兵士の目的、聖夜の雪原をさまよう幽霊兵士の正体…
1.『王とサーカス』
見事1位に輝いたのは「氷菓」「儚い羊たちの祝福」「インシテミル」など、数多くの名作を生み出してきた米澤穂信さんの「王とサーカス」!トップ10以内には入ると思っていましたが1位になるとは!
仕事のためネパールに来ていた記者の大刀洗万智が、王宮での王族殺害事件を皮切りに次々に事件に巻き込まれていきます。
米澤穂信さんの作品って実はとても読みやすい。ストーリー良し世界観良し、本格ミステリとしても良し小説としても良し、という満遍なく楽しめる作品です。お見事!(●゚∀゚)ノ

二〇〇一年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。
他の年のこのミスはこちら!
・【2018年版/国内編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介
・【2016年/国内編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介
・【2016年/海外編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介
・【2015年/国内編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介
・【2015年/海外編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介
・【2014年/国内編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介
・【2014年/海外編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介
・【2013年/国内編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介
・【2013年/海外編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介
参考にしていただければ幸いです。それでは、良い読書ライフを!(=゚ω゚)ノ
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