中村文則さんの『教団X』以外のおすすめ小説7選

今回は「教団X」以外にもおすすめしたい中村文則(なかむら ふみのり)さんの面白い小説をご紹介です。

中村文則さんといえば『教団X』という作品が有名。

テレビ番組で読書家で知られるオードリーの若林さんがおすすめしていたこともあり、更に有名になりましたね。

未読の方は是非とも読んでみてくださいな(*´ω`)

 

で。

もちろん『教団X』も非常に面白い作品なのですが、中村文則さんの面白い作品はそれだけじゃないのです。

今回はそんな中村文則さんの『教団X』以外のおすすめ小説をご紹介できればと思います。

作風としては暗い雰囲気のものが多いですが、ただ暗いだけでなく深く考えさせられ、しばらく後味の残る作品となっています。

どうぞ参考にしていただければ幸いです。

目次

1.『何もかも憂鬱な夜に』

施設で育ち現在は刑務官となった「僕」と、彼が担当する夫婦を殺した二十歳の山井が織りなす命の物語。

全体的に暗く重苦しいです。ですがグイグイ引き込まれ、あっという間に読了。

文庫にして200ページとは思えないほど濃厚な読み応えがあります。生きるとは、死ぬとは一体どういうことなのでしょうか。

ピース又吉さんによる解説も必見です。

施設で育った刑務官の「僕」は、夫婦を刺殺した二十歳の未決囚・山井を担当している。一週間後に迫る控訴期限が切れれば死刑が確定するが、山井はまだ語らない何かを隠している―。

2.『掏摸』

天才スリ師の主人公が、木崎という闇社会の男に脅され仕事をさせられる。失敗すれば死。

スピード感あるストーリー展開、リアルな掏摸の描写はドキドキ。これぞ中村文則さんっといった感じ。

当然スリをするだけの話ではなく、重く深く考えさせられる作品でもあります。

東京を仕事場にする天才スリ師。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎、かつて仕事をともにした闇社会に生きる男。

3.『王国』

『掏摸』の兄妹篇となる作品。ぜひ『掏摸』を読んでから!

主人公は代わりユリカという女性になりますが、こちらも同じくダークな世界でのスリリングな物語。

組織によって選ばれた「社会的要人」の弱みを人工的に作ること、それがユリカの仕事だった。ある日、彼女は見知らぬ男から忠告を受ける。

4.『あなたが消えた夜に』

とある町で起きた連続通り魔殺人事件を追う刑事の中島と小橋。目撃された’’コートの男’’を追う彼らに待ち受ける悲劇とは。

重いテーマを扱いながらもグイグイ読まされてしまう中村さんらしいミステリーなんですが、なんというのでしょう。普通の本格ミステリーってわけじゃないんです。

犯人は誰なのか??お前だったのか!!すごいトリックだ!っていうよくあるミステリならではの感じではなく、じっくり考えさせられちょっと憂鬱になる感じ。

ある町で突如発生した連続通り魔殺人事件。所轄の刑事・中島と捜査一課の女刑事・小橋は“コートの男”を追う。しかし事件は、さらなる悲劇の序章に過ぎなかった。

5.『遮光』

恋人が死んだ事実を周りの人たちに隠し、自分は彼女と幸せだという「虚言癖」のある主人公。そんな彼が手放さず持ち歩くものは黒いビニールで包んだ謎の瓶。はたしてそれは……。

一見ただの狂気にしか見えないのですが、読み終わる頃には主人公に共感し、これも愛の形なのだと認識してしまう。

決して明るいお話ではなく、むしろ暗い悲劇なのですが読ませる。ただただ凄い。

恋人の美紀の事故死を周囲に隠しながら、彼女は今でも生きていると、その幸福を語り続ける男。彼の手元には、黒いビニールに包まれた謎の瓶があった―。

6.『A』

中村文則さんの短編集ならこれ。

13の短編が収められおり、その一編一編がすごく重い。

『教団X』で中村さんを知った方は、「本当に中村さんがこれ書いたの?」って疑問に思ってしまうでしょう。それくらい別人と思えるような短編ばかり。

中村さんの振り幅の広さが良くわかります。

いま世界中で翻訳される作家の、多彩な魅力が溢れ出す13の「生」の物語。

7.『R帝国』

ディストピア小説の名作。

社会風刺が効きまくっており、好きな人にはとことんツボであろう世界観です。

こんな未来が本当に訪れてしまうかもしれない、と恐怖を感じさせるほどのリアリティと勢いは中村さんならでは。

created by Rinker
中央公論新社

舞台は近未来の島国・R帝国。ある日、矢崎はR帝国が隣国と戦争を始めたことを知る。
だが、何かがおかしい。

最後に

というわけで、今回は中村文則さんの「教団X」以外のおすすめ小説をご紹介させていただきました。

『教団X』以外の作品も面白いのでぜひ読んでみてください。考えさせられ、読まされます。

よろしければ気が向いたときにでも、参考にしていただければ幸いです。

それでは、良い読書ライフを!(=゚ω゚)ノ

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この記事を書いた人

年間300冊くらい読書する人です。主に小説全般、特にミステリー小説が大大大好きです。 ipadでイラストも書いています。ツイッター、Instagramフォローしてくれたら嬉しいです(*≧д≦)

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 現在78歳の後期高齢者ですが、又吉君関係で”教団X”を読みびっくりしました。若い作者でとても
    注目されていて、今後の成長が楽しみです。今までは村上春樹一辺倒できましたから、はるかに若い
    中村氏を読むつもりで居ます。

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