今回おすすめさせていただきたいのは北森鴻(きたもり こう)さんのミステリー小説です。
北森鴻さんの作品といえば連作短編集が多く、一つ一つの話は短いので読みやすいのに繋がりがあるので全部読み終わったときには長編を読んだ気分になれちゃうんです。
もちろん読みやすいだけでなく、ミステリーとしてもしっかり読ませてくれるのも嬉しいところ。
さらには登場人物のキャラの良さも魅力的ですし、料理が登場する作品があるのですが、その料理の美味しそうな描写が最高にそそるのです。お腹の音に注意です!
それでは、どうぞ参考にしていただければ幸いです(=゚ω゚)ノ
1.『花の下にて春死なむ』
とある路地裏にあるビアバー「香菜里屋」のマスターが、お客さんが悩む謎を解決していく連短編集。通称「香菜里屋シリーズ」。
お客さんが抱える謎、ということでそんなにヤバい事件ってことはないですが、しっかりミステリしてます。
しかしこのシリーズ最大の魅力は、作品の’’雰囲気’’と’’料理’’。
著者自身が調理師免許を持っているというだけあって、登場する料理の本当に美味しそうな描写がたまりません!お腹が減って眠れなくなります( ´ ▽ ` )ノ
年老いた俳人・片岡草魚が、自分の部屋でひっそりと死んだ。その窓辺に咲いた季節はずれの桜が、さらなる事件の真相を語る表題作をはじめ、気の利いたビアバー「香菜里屋」のマスター・工藤が、謎と人生の悲哀を解き明かす全六編の連作ミステリー。
2.『メイン・ディッシュ』
著者お馴染みの連作グルメミステリー。
タイトルからわかるように料理がたくさん出てきます。ミステリーとしても当然面白いです。
でもやっぱり魅力的なのは、個性豊かな登場人物たちが作りだす雰囲気と美味しそうすぎる料理。
ああもうよだれが出てしまいそうです。読んでいる間に何回お腹がなったことか、、(⌒-⌒; )
女優・紅林ユリエが小杉隆一と作った劇団『紅神楽』は、推理劇を得意としている。座付き作者の小杉は大の推理マニアなのだ。ある雪の日に、ユリエは三津池修と名乗る男(通称ミケさん)と出会い、一緒に暮らし始めた。
3.『凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル』
蓮丈那智シリーズならぬ’’民俗学’’ミステリーの一作目。全5編からなる連作短編集。
そう、「ミステリー」と「民俗学」を掛け合わせた珍しい作品なのです。
そしてこれがめちゃめちゃ面白い!ミステリーとしての推理と民俗学としての知識が両方楽しめ、しかも相性抜群なのである!
短編なのでサクサク読めちゃいますし、なにより超美人な民俗学者、’’蓮丈那智’’のキャラの魅力は素晴らしく惚れ惚れしてしまいます( ´▽`)

面の持つ怨念によって村内に死者が急増し、社に封印されたという伝説を持つ「凶笑之面」。その由来を調査して欲しいとの依頼が、蓮丈那智の研究室に届いた。
4.『顔のない男』
公園で惨殺死体として発見された「空木精作」。この男は交友関係が全くなく、一体なのものなのかがさっぱりわからない。
さらに、彼の自宅で大学ノートを発見した二人の刑事は新たな事件に巻き込まれていきます。
連作短編集であるので読みやすさは抜群。しかも’’犯人は誰なのか’’だけではなく’’空木精作は何者なのか’’という両方が楽しめちゃいます(=゚ω゚)ノ
そしてすべての伏線が繋がったとき!、、、、くう〜!
多摩川沿いの公園で、全身を骨折した惨殺死体が発見された。空木精作―彼は周辺の住民との接点も交友関係もない男だった。原口と又吉、二人の刑事は空木の自宅で、一冊の大学ノートを発見する。
5.『狐罠』
店舗を持たずに骨董商を行う’’陶子’’を主人公とした「古美術」ミステリー。
目利きに自信のある陶子だったが、同業者の罠に嵌められ贋作(偽物)をつかまされてしまう。陶子は仕返ししようと試みますが、さらに事件に巻き込まれていき、、、
文庫にして500ページ越えですが、著者の文章の上手さ、古美術という新鮮な世界、見事なストーリー構成によって一気に読まされてしまいます。
特に贋作を巡った熱い攻防戦の面白さといったらたまりません!いやあ、古美術の世界がこれほど面白いとは驚きですo(`ω´ )o
店舗を持たず、自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う「旗師」宇佐見陶子。彼女が同業の橘薫堂(きくんどう)から仕入れた唐様切子紺碧碗は、贋作だった。
最後に
最後までご覧いただき本当にありがとうございました。
北森鴻さんは連作短編を得意としておりますが、もちろん長編も面白いです!どちらも楽しめるっていいですね( ´ ▽ ` )ノ
特に調理ミステリーを寝る前に読むのは気をつけて下さい。。眠れなくなりますよ。。
よろしければ気が向いたときにでも、参考にしていただければ幸いです。
それでは、良い読書ライフを!(=゚ω゚)ノ