ポールアダムさんのおすすめしたいミステリー小説は現在『ヴァイオリン職人の探求と推理』『ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密』の2作品。
ヴァイオリン職人を主人公としたシリーズ作品なんですが、音楽の世界を舞台とした物語性の高さが素晴らしくて、ヴァイオリンの知識がなくともどんどん引き込まれてしまうんですよねえ。
ついミステリー小説であることを忘れてしまうくらい夢中になってしまうわけですよ。
ヴァイオリンや音楽にあまり興味がない!って方にも非常におすすめしたい作品ですので、この機会にぜひ参考にしてくださいな(*ノ∀`*)
1.『ヴァイオリン職人の探求と推理』
シリーズ1作目。
ヴァイオリン職人の主人公・ジャンニが、幻のヴァイオリンを探しに行って殺された親友の真相を追っていく楽器ミステリー。
ヴァイオリン職人という視点から見える物語はどれも新鮮で、幻のヴァイオリンの行方を共に追いながらイタリアの情景や人々が目に浮かんできます。まるで冒険小説のよう。
ヴァイオリンに関しての蘊蓄も豊富で、オークションのくだりもすごく良かった。高級ヴァイオリンすごい!ってなります。
ミステリー感の漂う楽器冒険小説、といった感じでヴァイオリンについて無知の私でもワクワクしまくりで読めた作品です。この1作目を読んでいる途中で「あ、これ超面白いやつだ」ってなって読み切る前に2作目を買いましたからね。
ヴァイオリンといえば、なぜか『耳をすませば』くらいしか思い浮かばない程度の私が楽しめたんだから間違いない。ヴァイオリンの世界って面白いわ〜。
ジャンニはイタリアのヴァイオリン職人。ある夜、同業者で親友のトマソが殺害されてしまう。前の週にイギリスへ、“メシアの姉妹”という一千万ドル以上の価値があるとされる、幻のストラディヴァリを探しにいっていたらしい。
2.『ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密』
なんと嬉しいシリーズ第2弾。
天才演奏家パガニーニのヴァイオリン修理を依頼された主人公がそれをきっかけに殺人事件に巻き込まれていく。
正直に言ってミステリー小説としては普通かもしれません。ですが殺人事件に関しての謎解きよりパガニーニの謎や様々な音楽家の物語を読んでいるだけでとっても面白い。
イタリアの音楽や情景描写も存分に感じられ、一つの小説として夢中になって読んでしまうんです。
相変わらず蘊蓄が豊富で楽しいし、2作目となると主人公にどんどん愛着が湧いてくんですよね〜。続編が読みたいのですが、まだ出ていないよう(*ノД`*)
名ヴァイオリン職人ジャンニのもとに、パガニーニ愛用の名器“大砲”が持ちこまれる。修理の翌日、美術品ディーラーの撲殺死体が発見された。
ミステリ小説として、音楽小説として
確かにミステリ小説として面白いんですよ。ヴァイオリン職人にして名探偵の主人公・ジャンニがまず素晴らしいキャラですからね。
でもやっぱり「音楽」「楽器」「ヴァイオリン」などの歴史や知識が面白いったらありゃしない。
クラシックとか楽器とか全く知らなかったぶん、ヴァイオリン職人の世界が新鮮で楽しいんです。興味がない人ほどハマっちゃうんじゃないですかね。
つまりは「ヴァイオリン小説」としておすすめしたいってことです。
普段ヴァイオリンの世界に触れることってあまりないじゃないですか(ヴァイオリニストさんは別として)。それを思いっきり堪能できる小説なんですよ。知らない世界を覗くっていうのはなぜこんなにも素敵なんでしょう。
それだけでも楽しいのに、ミステリもあるしストーリーも面白いし、って最高じゃあないですか!
しかも「殺人の謎」と「楽器の謎」という二つの謎が楽しめるミステリってわけですからね。キャラクターもすごく魅力的に描かれているから愛着がわくし。
あーシリーズの続編が早く読みたいー!
もちろんヴァイオリンに詳しくない方でも楽しめる作品となっております。むしろ興味が湧いてのめり込んでしまうでしょう。ぜひご覧くださいませ!
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