今回は、湊かなえさんの『告白』以外のおすすめミステリー小説をご紹介させていただきます。
湊かなえさんといえばやはり、映画も大きな話題となった『告白』が有名でしょう。
「娘は事故でなくこのクラスの生徒に殺された」という女性教師の衝撃の告白から始まる名作ミステリで、読んだら嫌な気分になる「イヤミス」としても有名な作品ですね。
で、今回は『告白』は有名すぎるので、あえて『告白』以外のおすすめミステリーを選んでみました。
どれも『告白』ほど知名度は高くないかもしれませんが、作品の面白さは申し分ないです。
どうぞ参考にしていただければ幸いです(●>ω<)っ

1.『リバース』
深瀬和久を含めた大学生のゼミ仲間5人が旅行に行くが、そこで事故が起き一人が亡くなってしまう。
それから数年後、「深瀬和久は人殺しだ」という告発文が届き事態は急変します。
死んだ友人の過去には何があったのか。手紙を送ってきた犯人は誰なのか。
謎に続く謎で最後まで読む手を離させず、あの最後のオチで「うわあ!」とやってくれる私好みの作品です。湊かなえさんらしいあのラストはぜひ味わってみてほしいですね・・・( ゚ェ゚)
深瀬和久は平凡を絵に描いたようなサラリーマンで、趣味らしいことといえばコーヒーを飲むことだった。その縁で、越智美穂子という彼女もできてようやく自分の人生にも彩りが添えられる。と思った矢先、謎の告発文が彼女に送りつけられた。
2.『Nのために』
高層マンションの一室で発見された野口夫妻の死体。
そんな事件について各人物がそれぞれ事件を語っていき、次第に真実が明らかになってくるスタイル。
テンポよくスラスラ読めるけど「重い」純愛ミステリーです。なぜ野口夫妻は殺されたのか。そして「N」とは誰なのか。それぞれの想いが複雑に絡み合い、すれ違い、最後に待ち受ける真実に唸ります。
今作は2014にドラマが放送されました。ドラマ版の方も、小説とはまた違った面白さがあったのでおすすめですよ〜(∩´∀`∩)
超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。現場に居合わせたのは、20代の4人の男女。それぞれの証言は驚くべき真実を明らかにしていく。
3.『贖罪』
15年前に起きた女児殺害事件。
殺された女の子と一緒に遊んでいた女の子4人は、犯人らしき人物を目撃していたが顔が思い出せず事件は迷宮入りになってしまう。
そして娘を殺された母親は、女の子4人に対し「あなたたちを絶対に許さない。」などと強烈な言葉を投げつけた。
そんな過去の事件に囚われ続けた4人の女性が、ぞれぞれ事件について独白していくという構成です。
いやーこわい。罪とか悪意とか狂気とか。後味も悪いですがこれぞ湊かなえさんって感じのイヤミスですね(´ω`)
15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。
4.『少女』
2016年10月8日に映画上映されました。
とある理由から「人の死ぬ瞬間を見たい」と思うようになった少女。
「人の死」をテーマとし、友達同士である二人の少女の視点が入れ替わりながら物語は進められていきます。
揺れ動く少女たちの心情にドキドキ、いたるところに忍ばされた伏線を終盤できっちり回収でしていく様は気持ちが良かったです。
そして最後に待ち受ける終章の意味。本当に最後の最後まで楽しめるこの作品でした。映画を観る予定の方も見た方も、原作の方もぜひ一度。
ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く―死の瞬間に立ち合うために。高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。
5.『望郷』
瀬戸内海に佇むとある島を舞台にしたミステリ短編集。
短編なので読みやすさは抜群でありながら、一つ一つのお話にしっかりとした物語があり印象に残ります。
単に驚かされるミステリではなく、人間ドラマとしてみても面白いのが良いところ。
島ならではの人間関係ってやっぱり複雑で面白い(´∀`∩
暗い海に青く輝いた星のような光。母と二人で暮らす幼い私の前に現れて世話を焼いてくれた“おっさん”が海に出現させた不思議な光。そして今、私は彼の心の中にあった秘密を知る…
6.『母性』
女子高生の転落事故を「母親の手記」と「娘の回想」、そして「母性について」という3つの視点で進められていく物語。
次第に明らかになっていく愛のズレ。このズレにどんどん引き込まれていきます。視点が違うことによって、こんなにも意味が変わってきてしまうとは。
湊かなえさんらしいイヤーな感じが満載。でもイヤだなーと思いながらも最後まで読まされてしまう確かな面白さがあります。
女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。
7.『夜行観覧車』
高級住宅地で起きた殺人事件を軸に、その周りの関係者やご近所さんの視点で事件の真相が次第に見えてくるスタイル。
心のすれ違いと、見え隠れする狂気。湊かなえさんはこの書き方がリアルなので気持ち悪い怖さを味わうことができます。
重くて暗いお話だけど、そこがいい。こういう小説を読みたい時だってあるのです。
驚愕の結末!とか謎解きミステリー!というのではないけれど、人間の闇を描いたゾクゾクする小説として面白いですね。
2013年に放送されたドラマ版の方も、原作に負けず劣らず楽しめました。原作を読む前でも後でも良いので、ちょっと見てみてくださいな(○´∀`)ノ
高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。
おわりに
というわけで、今回は湊かなえさんの『告白』以外のおすすめミステリー小説をご紹介させていただきました。
ぜひ『告白』以外の作品も読んでみてくださいな〜(*´∇`)
どれも良い意味で気持ちの良い作品ではないので、「なんか嫌な感じのミステリが読みたいな」って時に参考にしていただければ幸いです。
それでは最後までありがとうございました。良い読書ライフを!

コメント
コメント一覧 (8件)
こんにちは~。
湊かなえさんも一時期ハマりました(笑)
リバースは、湊さんの作品で男性が主人公って珍しいですよね?
シュールな終わり方が印象的です。
湊さんの作品を読むと、1番怖いのは人間だな。。
と、感じます。。
hitomiさんこんにちは!
湊かなえさんも良いですよね 笑。ハマるの分かります。
そう、リバースは私の中でも印象に残っているんですよね〜
ですよね 笑。間違いなく1番怖いのは人間です。湊さんはその人間の狂気を描くのが本当にお上手でクセになっちゃいます(∀`●)
初めまして!
いつもサイトを見させていただき、読みたい本を探しています(笑)
私は叙述トリックの本が好きで、参考にさせていただいています(*Ü*)
これからもいろんな本を紹介していただけるのを、楽しみにしています( 。ˆωˆ。 )♪
リンさん初めまして!
な、なんてうれしいお言葉を、、(っエ`o)
叙述トリックは良いですよね〜私も超大好きなんです!あのやられた感がたまりません。
参考にしていただけて本当にありがとうございます。とてもモチベーションが上がります(*´∀`*)
どうぞ、よろしくお願いいたします!
anpo39さん、こんばんは^^
ドラマ化するということで遅ればせながら「リバース」読みました。
最初から結末がお題になっていて、それにあわせて書かれたものだそうで、
湊さん作品で、最後の一文であっと驚かせるのはちょっと珍しいなと思いました。
ドラマも見始めていますが、原作にないキャラクターで武田鉄矢さん演じるフリージャーナリストがいい味出してます^^
個人的にですが、白夜行に演じてた刑事にかぶる感じがしました。
オチは原作を読んでいるのでわかるにしても、原作にないキャラクターを増やしてるので
ドラマもこれから楽しめそうです。
こーぎーさんこんばんはー(*´ω`)
私もリバース見始めています!原作とはまた少し違う感じが良いですよね〜。
白夜行にかぶるのは間違いないです笑。見た瞬間「白夜行かな?」って思いましたもん。でもあのキャラいいですよね〜。
おかげで、ドラマ版はどんな感じになるのかな?とワクワクしながら見ることができます!
最近、湊かなえさんを読み始めました。こちらを参考に「贖罪」を買ってきました。一緒に買った「白ゆき姫殺人事件」を先に読んじゃって、「贖罪」はこれからのお楽しみですが…(笑)
他にも、紹介されている中で気になる作家さんや作品がたくさんあるので、また参考にさせてくださいね。
紹介の仕方がお上手なんで、どれもそそられます
(* ´ ▽ ` *)
☆のりたん☆さんこんにちは!湊かなえさん、良いですよね!
参考にしていただきありがとうございます。贖罪、面白いですよ〜。私も好きな作品ですので、気に入っていただければ幸いです。
いやーそう言っていただけて大変嬉しいです(泣)ぜひぜひいろんな作品を読んでみてください〜(´∀`*)