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島田荘司『暗闇坂の人喰いの木』- 改訂完全版が登場!オカルトかミステリか、その両方おいしく味わえる超大作

ライターやミュージシャンという異例の経歴を持つ島田先生。

その島田先生の代表作ともいえるのが、『御手洗潔シリーズ』。

今作はその中の長編ミステリ『暗闇坂の人喰いの木』をご紹介します。

島田先生は、デビュー後なかなか賞に恵まれなかったり、自分から辞退したこともあるような方でしたが、作品数は多く、ファンの数も多いことで有名です。

今作が最初に発売されたのはなんと1990年。

今から30年以上も前の作品ですが、いまだにファンからの熱い支持を集めている作品です。

そんな『暗闇坂の人喰いの木』が、2021年3月12日に「改訂完全版」として登場しました。これは読むしかなーい!(*’▽’*)

というわけで、この記事ではそんな長く人気である作品をぜひ紹介していきたいと思います。

島田荘司 『暗闇坂の人喰いの木』のあらすじ

御手洗潔シリーズの登場人物は、言わずと知れた名探偵御手洗潔、助手の石岡和己。

この二人と周りの人間が織りなすストーリーになっているのですが、今作では3つの事件が登場します。

・過去に大楠の枝の上で発見された少女の死体の事件
・大楠の幹の中で発見された4つの少女の死体の事件
・卓、譲殺害事件

それを踏まえたあらすじがこちら。

横浜の暗闇坂には一本の巨大な楠木が立っている。とても立派な木で、樹齢はおよそ二千年とされるものだ。

この場所はかつて刑場だった。そのため、この木には逸話が残っていた。

この木が巨大になった理由は、死者の血を吸ったからだというのだ。

そのため不気味に見えてしまう。この木のことを地元の人は”人喰いの木”と呼び、恐れられていた。

そんな暗闇坂の上には洋館が建っている。その洋館の中で1人の男が変死体で発見された。

そこで名探偵御手洗潔と助手の石岡が捜査に乗り出す。だが事件を調べるにつれてその木を巡る事件が深みに差し掛かる。

過去の事件と今の事件。それぞれの共通点は何なのか、これは偶然なのか必然なのか。

人喰いの木を軸にいくつもの事件が絡まり合い、恐ろしい真相にたどり着く!

果たして御手洗潔はこの木の真実の姿を知ったうえで、呪いに打ち勝つことが出来るのか。

島田荘司 『暗闇坂の人喰いの木』の口コミ【読者の感想】

それではこの本を実際に読んだ方の口コミや感想をご紹介いたします。

 

『小説を読み慣れている自分にとっても、この長さはくどいほどです。
それでも、ホラー要素満載、表現力抜群で、島田荘司先生の表現したい世界がそこに広がる、そんな感じです。
読書に没頭したい人にこそおススメの1冊です』

 

樹齢2000年の巨木にまつわるあまりにも凄惨な殺人事件に名探偵「御手洗潔」が挑む内容で、「詰め込めるだけ詰め込んだ」といったかなりの長編ではあるがまさに「島田荘司(御手洗潔)ワールド」ここに極まれりといった雰囲気さえ感じさせる大作に仕上がっている』

 

『幻想と怪奇現象がうまく溶け込んだミステリ作品です。
実際にある横浜という街を舞台にしているため、現実世界ともマッチしている気がします。
横浜には外国人墓地のように少し不思議な場所がありますのでそういった観光名所ともリンクしているような気がして、不思議な世界をうまく表現していると思いました』

 

『オカルトめいているので少し現実離れしているところもあるが、島田先生の作品の中でも超大作であるのは確か。
とにかく島田先生の世界観に没頭して時間を忘れてしまうような本だと思います。
じっくりと活字を読みたい人にはもってこいの作品だと強く感じました』

 

少しホラーめいた作品ではありますし、オカルト色が強いのは確かですし、そのような意見も多くありました。

しかし、そう感じさせないような不思議な魅力と圧倒のボリュームが不思議な世界にいざなってくれるため、口コミも良いものが目立ちました。

すべてを語らない美徳があるのが島田ワールドなのだ

口コミの中には『すべての事件の真相を語らなくてモヤモヤした』というものもありましたが、私はそこを逆手に取るべきなのでは思います。

全てを語らないからこそ、謎が良い意味で深まり、自分の中のゴールが見えてくるのではと感じるのです。十人十色の捉え方があってもいいと思いました。

この暗闇坂に関しては実在しており、中には現代らしくグーグルマップで検索して楽しんだ方もいらっしゃいました。

血なまぐさいオカルトにも見える作品の中に現実とリンクするものがあるとどこか幻想的ですよね。

また、よく綺麗に咲く桜の下には死体が埋まっている・・・という言い伝えを聞くこともありますが、まさにそのようなゾクゾク感を楽しむことが出来ます。

この作品は500ページを超える大作となっており、ミステリや小説初心者からすると少しハードルが高く思えます。

その場合は同じシリーズの短編集からスタートさせると御手洗の性格やリズム感を知り読み切ることが出来るかもしれません。

例えば短編集としては本作の少し前に発売されている『御手洗潔の挨拶』や『御手洗潔のダンス』などがあります。

そこで予習してから本作を読むと、御手洗と石岡のバディの雰囲気も存分に楽しめるのではないでしょうか。

ミステリだけでなく、オカルト作品としてもしっかり書き込まれていてとにかく読み応えバツグン。

もちろんだんだんと謎が解けていくスカッと感もあるのでそのまま楽しんでもらえたらと思います。

また、少しだけ現在と時代が違うところと木の歴史などを感じるところが面白いと思います。正直今だからこそ面白いのかなと感じられる部分がありました。

令和の初期に平成の初期の作品を読むと、少しレトロ感と懐かしさもあり、今ならこんな風に解決するのかなという想像力と懐かしさを感じられます。

是非一度大ボリュームの超大作ですが、チャレンジしてみてください。その価値は絶対にありますよ!

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