さて、今回ご紹介させていただく小島正樹さんの『武家屋敷の殺人』は2009年に講談社ノベルスさんより発刊された作品。
それが2016年8月、講談社文庫さんより文庫として発刊されました。ありがとうございます!
さあこの『武家屋敷の殺人』、読んだ方たちは皆「お腹いっぱい」「詰め込みすぎ」などの感想を口にします。
もちろん良い意味で。
今回発売された文庫の帯にも、「このどんでん返し、ありえない!」なんて書かれていますからね。
これはミステリー小説好きとして読まざるを得ません。
私はもう読んでいるんですけどね、、文庫化されるとつい買っちゃうんんですよ、、(*´﹃`*)
小島正樹『武家屋敷の殺人』のあらすじ
今作は、なんとも奇妙な「日記」から幕を開けます。
その内容は、妹が才藤という人物を殺してしまった、というもの。
その事実を隠蔽するために、死体を氷室に隠した兄の日記です。
とりあえず死体を氷室に隠したものの、偶然にも様々な条件が揃ったため死体は腐らずにミイラ化を始めます。
しかしその頃から、いま現在氷室でミイラになっているはずの才藤を度々街で見かけるようになるのです。
そんなばかな。確かに死体は氷室にあるのに。
その後も、塀(へい)が血を流している、庭の木が一夜にして枯れる、人が降ってきた、壁の色が真っ白になって次の日には元に戻っていた、床がケタケタ笑う、などの怪奇現象が襲い、彼は狂い始めていく・・・
という内容の日記です。
そこで、その日記を持った孤児院育ちの静内瑞希(しずないみずき)が、自分の生家探しを川路弁護士に依頼してくるところから物語は始まります。
手がかりはその日記のみ。
はたして、そんな日記だけで瑞希の生家は見つかるのか?・・・ということなんですが、当然それだけじゃないのが小島正樹さんのやりすぎミステリーです。
詰め込みすぎのジェットコースターミステリー!

先ほど紹介した日記の謎がありますよね。
普通だったらその謎の数々を解き明かしていくだけで一つの作品ができるのではないか?と思えるほどなんですが、この作品ではそのほとんどの謎をサクサクっと序盤で解決していきます。
なんと贅沢な!
でもこんなの序の口。
この先も謎が謎を呼び、それがスピードを増して二転三転して、さらにひっくり返ってとんでもないことになる、というまさにジェットコースターのような頭がグワングワンするような感覚を味わえるんです。
まさに「読むジェットコースター」。
私自身ジェットコースターが大好きでしてね、今回文庫化するにあたってもう一度このジェットコースターに乗ってみたかったんですよ。
面白いジェットコースターは何回乗っても面白いんです(ノ*’ω’*)
どんでん返しがどんでん返しを呼んでさあ大変

例の日記の謎から始まり、死体の瞬間移動、死体消失、武家屋敷での殺人、などからさらに膨らみ、終始謎だらけでずーっと楽しめます。
また、どんでん返しが好きな方にもうってつけの作品なんです。
基本的に、ミステリー小説は最後にドーン!と一発でかいどんでん返しをかましてくる作品が多いですが、
『武家屋敷の殺人』に至ってはそこらへんにどんでん返しがころころ転がっています。
特に終盤の怒涛の展開はジェットコースター好きでも酔ってしまうほど。
一度読んでみれば、この作品を読んだほとんどの方が「お腹いっぱい」「詰め込みすぎ」「やりすぎ」と口をそろえて言うのも納得していただけるでしょう。
その分、読後感は格別です。
このジェットコースターに乗ったことのない方は、ぜひ一度乗ってみてください。
あの怒涛のラストスパートに、あなたはついてこれるでしょうか。
anpoさんのオススメで、私が先日購入したのは、この「武家屋敷の殺人」でした。
ちょっとぐらい考えていただけてました?笑
武家屋敷ですよ、いかにも昔の何かがでてきそうじゃないですか。
横溝正史氏、江戸川乱歩氏。京極夏彦氏、三津田信三氏...といった方たちの雰囲気も
どこかあるようで、私の好みに合致しました。
まあ、ちょっと妖しげな感じの作品が好きだということですね笑
もっとも三津田氏の作品は刀城言耶のシリーズしか読んでませんが。
ご迷惑でなければ、刀城言耶シリーズの項にもコメントしようかな笑
第二章だったかな、告白の部分は三津田氏の「幽女」を連想してしまいました、なぜか。
やり過ぎ、詰め込みすぎって「どこが?」って途中までは思っていたのですが、
後半は一気読みでしたね。これは体験しないとわからないかも?
読み終わったあと思わず「なんだ、これは-!」って言ってしまいました。
もちろん怒りではなく、ニヤニヤしながらですけどね。
おかげ今日は寝不足です。anpoさん、悪い人だよな笑
小島氏の作品は初めてでしたが、短い文章が特徴的ですね。また他の作品も読んでみます。
ところで昔って「○○殺人事件」っていうタイトルが多かったように思うのですが、
最近は「○○の殺人」っていうタイトル多いですよね。時代の流れでしょうか?
以上、「武家屋敷の殺人」読了のご報告でした笑
おおー!「武家屋敷の殺人」でしたか!考えましたけど全然予想できませんでした 笑。
確かに横溝正史さん、江戸川乱歩さん、京極夏彦さん、三津田信三さん系統ですよね。私もこのおどろおどろしい雰囲気が大好きなんですわあ。
刀城言耶シリーズもわたし大好きなんで、お持ちしております笑。
そうそう、後半からすごいんですよ。これは絶対読まねばわかりませんよね。わたしも「なんなんだこの作品は!」って思いましたもん。
あら、寝不足ですか。それは何よりです!笑。わたしもこの作品には寝不足にさせられたので( ´∀`)
あー確かに。「◯◯の殺人」は綾辻さんの「館シリーズ」の影響もありそうですよね。わたしも館シリーズのイメージが強いです。
ご報告、ありがとうございました!笑