『シャーロック・ホームズ 絹の家』アンソニー・ホロヴィッツが手掛ける初のコナン・ドイル財団公認作品!

近年『カササギ殺人事件』『メインテーマは殺人』『その裁きは死』などを発表し、今ノリにノっている作家アンソニー・ホロヴィッツ氏の『シャーロック・ホームズ 絹の家』について紹介していきたいと思います!

アンソニー・ホロヴィッツ『シャーロック・ホームズ 絹の家』

シャーロック・ホームズ最後の事件の前年、1890年、美術商のエドマンド・カーステアーズがホームズのもとに訪れます。

彼はアメリカで事件に巻き込まれてからというもの何者かに追われる日々が続き、このイギリスへ帰ってきたのでした。

それでも謎の人物の気配は未だに感じるといいます。

ホームズは仲間の少年たちにエドマンドを見張り、何か異変があればすぐに報告するようにと依頼しました。

ですが、少年たちの内一人が殺害されてしまいます。死体の首には絹のリボンが巻きつけられていました。

その後「絹の家」という言葉が捜査する内に登場し、ホームズは陰惨な事件に巻き込まれていくのでした。

老いたワトソンの視点で語られる、これまでに語られることのなかった物語です。

今、シャーロックホームズの新作が読めることに歓喜!

シャーロック・ホームズを題材にした作品はたくさんありますが、今作はコナン・ドイル財団公認のシャーロック・ホームズシリーズの新作です。

公認の新作が登場するのは八十数年ぶりで、世界中で話題となりました。

随所に本家シャーロック・ホームズシリーズへのリスペクトが感じられ、長年のファンにとっても嬉しい仕上がりになっています。

これまでにシャーロック・ホームズシリーズに登場した数々のキャラクターが上手に使われているのも嬉しいです。

作者のシャーロック・ホームズへの強い愛や尊敬が感じられる作品です。

かつてシャーロック・ホームズシリーズを読んでいた、ドラマや映画でシャーロック・ホームズの話やキャラクターを知っているという方は本書を読むとより作品やシリーズへの理解、解釈を深めることができるでしょう。

今作はとくに当時のロンドンの闇の部分を強く描いています。

本家のシリーズよりも残酷な描写も多く、純粋なホームズのファンの中には合わないと感じる方もいるかもしれません。

事件が解決しても後味の悪い展開が待っています。

ですが、最後のシーンはホームズのファンでなくとも涙ぐんでしまうことでしょう。

どこか寂しいのに、もう一度最初から、または別のシリーズを手に取ってしまいたくなるような終わり方です。

本格的なミステリーやシャーロック・ホームズらしい活劇も盛り込まれており、この作品だけでも楽しめます。

19世紀のロンドンの雰囲気を肌で感じることのできる文章に思わず引き込まれてしまいます。

連続ドラマのように次々に謎が登場し続きが気になる構成や、ラストに向けての伏線回収は非常に巧みです。

良質なミステリー作品を楽しみたいという方にもおすすめしたい一冊です。

作者のアンソニー・ホロヴィッツ氏は、「アレックス・ライダー」シリーズや「ホーソーン&ホロヴィッツ」シリーズなどで有名なロンドンの作家です。

脚本家としても数多くの作品を手がけており、「名探偵ポアロ」「バーナビー警部」など、謎解きものを得意としています。

これまでの作品で培ってきた技術を駆使した今作は畳み掛けや伏線回収が見事で、世界中で長年愛されているシャーロック・ホームズシリーズの新作を任されるのも頷けます。

「絹の家」はシャーロック・ホームズシリーズの「瀕死の探偵」の直後、そして「最後の挨拶」の前年という設定です。

事件が起きた順番通りに読んでみると、また違った感想を抱くかもしれません。

ホロヴィッツ氏の「絹の家」はコナン・ドイル氏のシリーズと一緒に読んでも違和感のないほどの仕上がりですが、あとがきにはホロヴィッツ氏が本家シリーズに寄せるためにどんな努力をしたのかについても書かれています。

それを踏まえて読み直してみるのも楽しいでしょう。

また、ホロヴィッツ氏は他にもホームズの最大の宿敵を題材にした『モリアーティ』も発表しています。

今作が気に入ったら、こちらもぜひチェックしてみてください。

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