どんでん返しの魔術師。ジェフリー・ディーヴァーのおすすめ小説5選

ジェフリー・ディーヴァーはアメリカ出身の作家さん。

著者の代表作でもある「リンカーン・ライムシリーズ」の『ボーン・コレクター』は映画も大ヒットしたので、名前は聞いたことがあるという方も多いのでは。

 

ところでジェフリー・ディーヴァーさんって、ミステリ好きの間でなんて呼ばれているかご存知でしょうか?

 

なんと

 

「どんでん返しの魔術師」(タイトルでネタバレしている)

です。

つまり、「どんでん返し」や「予測できない二転三転する展開」などが好きな方に超おすすめの作家さんなのです!

こりゃ読むしかなーい(゚∀゚*)

目次

1.『ボーン・コレクター』

ジェフリー・ディーヴァーさんといえばまずコレでしょう。

著者の代表作「リンカーン・ライムシリーズ」の一作目です。まさに伝説の始まり。

次から次へと殺人を繰り返す連続殺人鬼ボーン・コレクターを、元天才科学捜査官リンカーン・ライムが追う!

っていう感じなんですけど、なんと主人公のライムは事故で四肢麻痺状態となっているんです。自分ではほぼ動くことができません。これがまず面白いところ。

しかも、ボーンコレクターは「わざと」次の犯行現場などの手がかりを残して殺人を行うんです。

ライムはその天才的な洞察力でその手がかりを解読し、先回りして殺人を食い止めなければならないというわけです。あー面白い。

数ある海外ミステリーの中でもトップクラスの面白さを誇るシリーズですので、ミステリー好きならば一度は読んでおきたい作品でしょう。

ストーリーが面白いのは当然、謎に続く謎でグイグイ物語に引き込み、予想できない二転三転する展開に翻弄されてください。

読む順番とオススメ度

1.『ボーン・コレクター』★★★★★(絶対最初に読むべし)
2.『コフィン・ダンサー』★★★★★
3.『エンプティー・チェア』★★★★
4.『石の猿』★★★★
5.『魔術師(イリュージョニスト)』★★★★
6.『12番目のカード』★★★★
7.『ウォッチメイカー』★★★★★+★(最高傑作)
8.『ソウル・コレクター』★★★★★+★(傑作)
9.『バーニング・ワイヤー』★★★★
10.『ゴースト・スナイパー』★★★★
11.『スキン・コレクター』★★★★★(シリーズ全部読んでいると最高)

基本的に全部面白いので、順番に読むことをおすすめします。

どうしても順番に読むのがメンドくさい!という場合でも、一作目は必ず最初に読みましょう!

ケネディ国際空港からタクシーに乗った出張帰りの男女が忽然と消えた。やがて生き埋めにされた男が発見されたが、地面に突き出た薬指の肉はすっかり削ぎ落とされ、女物の指輪が光っていた…女はどこに!?

2.『クリスマス・プレゼント』

「リンカーン・ライムシリーズ」も読みたいけれど、海外ミステリーの長編って読むのが大変なんだよねえ……という方はコレ。

著者お得意の「やられた!」感を味わえるどんでん返し作品が16篇も収められた短編集です。ちょっと贅沢すぎやしませんかね。

ページ数の少ない短編の中でよくこれだけ二転三転するものです。凄すぎてため息が。

ジェフリー・ディーヴァーの魅力がぎゅっと詰まっており、読みやすく、捻りあり、キレあり、騙しありの申し分ない作品なのです。

ちなみに原題は『Twisted』。意味は「ねじれた」「捻り」。まさに、です。

スーパーモデルが選んだ究極のストーカー撃退法、オタク少年の逆襲譚、未亡人と詐欺師の騙しあい、釣り好きのエリートの秘密の釣果、有閑マダム相手の精神分析医の野望など、ディーヴァー度が凝縮されたミステリ16作品。

3.『ポーカー・レッスン』

上に同じく、どんでん返しする物語が16編収められた短編集。

『クリスマス・プレゼント』を含めて、「そうくるか!」と何回叫んだことでしょうか。二冊一気読みしたら大変なことになりますよ。

短い話の中にもしっかり伏線も敷かれているし、引き込ませてからのひっくり返し方が本当に上手い。

海外ミステリー入門にも最適な一冊なので、海外ミステリをあまり読まない人にもぜひ読んでほしいです(●>ω<)ノ゙

「犯人は犯罪の現場に必ず微細な証拠を残す」という原理を裏切る難事件を描く「ロカールの原理」他、多彩なドンデン返しであなたを驚愕させる16の物語。

4.『スリーピング・ドール』

先にご紹介した「リンカーン・ライムシリーズ」に登場する〈人間ウソ発見器〉こと、キャサリン・ダンスを主人公としたシリーズの第一弾。

というわけで、彼女の初登場作品『ウォッチメイカー』までは読んでおいた方が良いですかね(細かいことを気にしないなら、いきなり読んでも超楽しめます)。

彼女は人の表情の変化などから、相手の心を読み解ってしまう尋問のプロです。

で、対する犯人もマインドコントロールが天才的に上手いんです。

そんな二人が対決。超絶な心理戦を繰り広げるんです。面白いに決まっているでしょう!

手に汗握るスリリングな展開ばっかりだし、最後にはお約束のどんでん返しが待っているし。まったく最後まで目が離せません。

スピンオフながら、本家に劣ることのない名作シリーズです。

他人をコントロールする天才、ダニエル・ペル。カルト集団を率いて一家を惨殺、終身刑を宣告されたその男が、大胆かつ緻密な計画で脱獄に成功した。彼を追うのは、いかなる嘘も見抜く尋問の名手、キャサリン・ダンス。

5.『青い虚空

シリーズ物ではない長編作品。

天才ハッカー殺人鬼と、これまた天才ハッカーの対決を描いた息をもつかせぬ頭脳戦ミステリーです。

この二人の手に汗握る攻防戦。これが嘘みたいに面白い。ジェフリー・ディーヴァーの描く天才と天才との対決はやはり最高です。

サイバーの世界を舞台にしているんですけど、難しいことはほとんどありません。というか、すぐに物語に引き込まれてそんなことどうでもよくなります。

「どれだけひっくり返せば気がすむの?」という展開に騙されまくって軽いパニック状態。キレのあるどんでん返しも相変わらずで言うことなしです。

護身術のHPを主宰するシリコン・ヴァレーの有名女性が惨殺死体で発見された。警察は周辺捜査からハッカーの犯行と断定。コンピュータ犯罪課のアンダーソン刑事は容疑者特定のため服役中の天才ハッカー、ジレットに協力を要請する―

おわりに

ジェフリー・ディーヴァーさんは面白い作品が多いので選ぶのが特に大変でした。

どんでん返し系がお好きな方にはぜひ読んでみてください。

さらに欲を言うと、ちょっと大変かもしれませんが『ボーン・コレクター』から始まる「リンカーン・ライムシリーズ」は全部読んでいただきたいです( ≧Д≦ )

本当に面白いシリーズなので。。。

それでは、最後までありがとうございました。良い読書ライフを!(=゚ω゚)ノ

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この記事を書いた人

年間300冊くらい読書する人です。主に小説全般、特にミステリー小説が大大大好きです。 ipadでイラストも書いています。ツイッター、Instagramフォローしてくれたら嬉しいです(*≧д≦)

コメント

コメント一覧 (10件)

  • 初めてコメントさせていただきます。
    いつも図書館に行く際はこのブログの記事をスクショしまくって1つ1つ蔵書検索をかけるのが定番になる程度にはこのブログに傾倒しています。
    今『ボーン・コレクター』を読了したところなのでこの記事にコメントしていますが、1つ質問してもよいでしょうか?主さんは年間300冊の本を読まれるということですが、一般的に大作と呼ばれるような小説や、長編、気も重くなるような物語を読んだあと、読書の醍醐味でもある深い余韻を感じることがあると思います。そのような場合、次の本を手にとることが億劫になったりはしませんか?自分はこのインターバルが長く、あまり多読できていません。気持ちの切り替え方や多読のコツなどありましたら是非ご教授いただきたいです。

    長文失礼しました。

    • TKさんはじめまして!
      そ、そんなに参考にしてくださっているとは・・・!感謝極まりないです、本当にありがとうございます(ノω`*)
      『ボーン・コレクター』良いですよね。
      そうですね、最近はほぼ1日1冊は読んでいますかねえ。
      確かに、どっしりした大作や重厚な物語を読んだ後は、しばらく余韻に浸ります。
      なので1日どれだけ読めても1冊までです。その日はその1作品だけに浸るようにしています。寝る時などはその本の物語を頭の中で再生したりします 笑。
      で、1日経ったら必ず次の本を読める環境にしておきます。
      要するに、次読もうと思っている本を大量に身近に置いておくのです。
      私の場合、少しでも気になった本は買うようにしているので、常に周りが読みたい本だらけです。
      なので大作を読んで余韻に浸っていても、読みたくて買った本が目の前にたくさんあるとやっぱり読みたくなってしまうものです。
      もしその気にならなくても、とりあえず読んでみる。それでもその本に入り込めなかったら、さっさと次の読みたかった本を読む。
      積読本が常にたくさんあるので、入り込めなかった本はどんどん後回しにしていきます。
      しかしそのとき後回しにした本でも、月日を開けて読むとすんなり入り込めたりするものですから面白いですよね。
      まとめると
      ①少しでも気になった本は買い、周りに置いておく
      ②1日余韻に浸って次の日になったら、とりあえず違う作品を読んでみる。
      ③入り込めなかったら、次の本にさっさと移る。
      という繰り返しですかね。
      もちろん余韻に浸ることは読書の醍醐味だと思います。私も大好きです。
      例えば一年前に読んだ作品のことを今でも思い出して浸ったりします。そういう本は何回でも読みますね。
      というか、「手にとることが億劫になるくらい余韻を残す素晴らしい本」に出会うためにたくさん読んでるみたいなところありますからね。
      実際なかなか出会えないんですよ。何十冊に一冊あったら良い方です。
      長くなってしまいましたし、参考になるのかもわかりませんが、私がやっているのはこんな感じですかね。。少しでもお役に立てれば幸いです。。(*´ω`)

      • 丁寧にありがとうございます!
        1つ作品に過剰に執着するのではなく(もちろん作品として愛することは変わりないですが)「読書」自体の楽しみと次の本への期待感を大事にするということでしょうか。
        確かに、世の中には小説だけでも一生読み切れないくらいの量が出回るわけですし、その中にはこれまで感じたことのない感動や衝撃が待っていると考えたらじっとしていられないですよね!それでもどうしても心に残っているならその時はその作品を読み返せば良いわけですからね。

        このブログのランキング記事読んでいても、毎回「これは違うな」と思ったりしてもう1回同じ記事をみて「なんでこれに心惹かれてないんじゃ!」となるのを繰り返してます(笑)

        このブログで紹介されている本が最近の読書の8割方を占めているので、これからもどんどん読んで感想コメさせていただくかもしれません…。

        素早く詳しい回答ありがとうございます!記事の更新楽しみにしています!

        • そうですね、読んだ作品を愛する事はもちろん、次の本への期待感も大切にしますね。
          TKさんの〈世の中には小説だけでも一生読み切れないくらいの量が出回るわけですし、その中にはこれまで感じたことのない感動や衝撃が待っていると考えたらじっとしていられないですよね!〉
          というのはまさにおっしゃる通りでして、おそらく私はその気持ちが特に強いんだと思います。ほんとにじっとしていられなくて 笑。とにかく自分の人生に衝撃を与えるような、何回でも読み返したくなる本に出会うために読書している部分がありますね。
          そんなに参考にしてくださっているんですか!うわー本当にありがとうございます 泣
          もうどんどん感想コメしちゃってください!笑 お待ちしております(*´ω`)
          いえいえとんでもないです。こちらこそブログを見ていただき感謝しかありません。ありがとうございます!

  • ついさっき、「青い虚空」を読み終わりました!「ボーン・コレクター」「ポーカー・レッスン」とジェフリーティーヴァ―さんの作品を読んできましたが、ここまで過剰にひっくり返してくるのに、その過程が不自然でないところに、訳者さんも含めた技量を感じます。あと長編での散々振り回したご褒美のようにちょっとにやっとするような希望を持たせるエンディングがおしゃれだなぁ、と思いました。

    今日は西村京太郎さんの『殺しの双曲線』、米澤穂信さんの『真実の10メートル手前』を読みつつ、志賀晃さんの『スマホを落としただけなのに』を買ってきました

    • ”その過程が不自然でないところに、訳者さんも含めた技量を感じます。”
      いやはや、まさにその通りですよね。ホントにそこがお上手なんです。だからハマってしまうし、ジェフリーティーヴァ―さんの作品を読んだ直後だと、他の作家さん作品に物足りなさすら感じてしまうという。
      おお!『殺しの双曲線』と『真実の10メートル手前』!よいチョイスですねえ、ていうかすごいペースで読んでいるじゃないですか( ゚∀゚)さらに『スマホを落としただけなのに』まで!ありがたや、ありがたや、、(?)

      • この2冊はまだ途中なんです…。 今日中には読み終わると思いますが…

        米澤さんは個人的に1番好きな作家さんなので、多分すべての著作を読んだと思います!

        『殺しの双曲線』は最近『そして誰も~』の幻影を追いかけるのがマイブームなので(笑)
        『ジェリーフィッシュは凍らない』は文体やキャラクターが若干肌に合わなかったですね…。

        『スマホを~』はこのブログの記事を読んだ帰りにコンビニでみつけて買ってきました。小林泰三さんの『記憶破断者』を読んだ直後で、「なにかしらよくないもの」に巻き込まれてみようかと( ´∀` )

        • 米澤さんは面白いですよねえ!私も全部読んだはずです(*´∀`*)
          『そして誰も』オマージュ作品は私も大好きですわあ。『殺しの双曲線』はその中でも特に好きです。
          確かにジェリーフィッシュはキャラも文体もかなりライトな感じですよね〜。
          『記憶破断者』を読んだんですね。それなら仕方がないですね!笑 ぜひ巻き込まれましょう!

  • コフェンダンサー読み終わりました!このシリーズ2作含めて長編3冊しか読んでませんが 、かなり気に入ってます笑

    犯人含めて全員がこだわりのあるプロフェッショナルである、あたりが自分には非常に刺さりますね。
    個人的に1番好きなのはデルレイですね

    • 私も大好きなシリーズなんで気に入っていただけて嬉しいです!!
      ぜひそのまま全シリーズ行っちゃってください笑、大変かもしれませんが、満足感は非常に高いです。コフィン・ダンサーまで読んで面白いと思えたなら間違いないでしょう。
      おお!良いとこつきますね〜デルレイいいですね〜(*´∀`)

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