今回おすすめさせていただくのは、樋口有介(ひぐちゆうすけ)さんのおすすめミステリー小説です。
先日文庫版が発売された『風景を見る犬』を読んだら懐かしくなってしまいまして、改めて樋口有介さんの作品を再読しまくりました。
うん。やっぱり面白いです。
ここでおすすめさせていただくのはどれも「本格推理小説」という感じではないなのですが、本格好きの私が読んでも大好きな作品ばかり。
いずれもミステリーなんですけど、青春要素が強めなのが良いんですよ。
ミステリ部分だけでなくその他の要素とストーリーがとても面白いから、グイグイ読めちゃうし「面白い小説を読んだ!」っていう満足感があるんです。
ぜひ参考にしていただければ幸いです(●>ω<)っ
1.『ぼくと、ぼくらの夏』
これぞ青春ミステリの名作。
クラスメイトの女子が自殺した。そこで主人公・戸川春一は、同じクラスで酒井麻子と共に自殺の真相を探っていく。
というように、男女コンビが同級生の死を探っていく、という青春ミステリの王道のストーリーが展開されていきます。
どちらかといえばミステリより青春の要素が強く、単純に青春小説として読んでもすごく面白いんです。
細かな心情、会話にも高校生らしさが溢れていてなんだか懐かしい気持ちになります(*´艸`)
高校二年の夏休み、同級生の女の子が死んだ。刑事の父親と二人で暮らすぼくは、友達の麻子と調べに乗り出したが…。
2.『風少女』
まさに樋口有介さんらしい青春ミステリ。
ある理由で帰郷した斎木亮は、かつて想いを寄せていた同級生・川村麗子が死んだことを知る。
警察は事故死と判断するがどうしても納得できない斎木亮は、川村麗子の妹と共に事件の真相を探っていきます。
同級生の死の真相を探っていく、という上に紹介した『ぼくと、ぼくらの夏』と似たような設定ですが、この作品もまた実に面白い。
推理小説ではなく、青春小説の中にミステリを溶け込ませたような味わいが好き。初期作品名作です。
父危篤の報を受けて帰郷した斎木亮は、中学時代に好意を寄せていた川村麗子の妹・千里と偶然に出会う。そこで初めて知った、麗子の死。事故死という警察の判断に納得のいかない二人が、同級生を訪ね、独自の調査をはじめると…。
3.『彼女はたぶん魔法を使う』
フリーライターであり私立探偵でもある柚木草平をメインとした、「柚木草平シリーズ」の第一弾。
そんな柚木草平が、女子大生ひき逃げ事件を調査し始めるが・・・
ハードボイルドなんですが、コミカルな部分もあって楽しく読めちゃうのが良いところ。柚木草平のキャラもセリフもいちいち良いので、きっと続編を読みたくなるはずです。
柚木草平は38歳なんですけど、どこか青春ミステリの雰囲気が楽しめるんですよね〜(*´∀`*)
元刑事でフリーライターの柚木草平は、雑誌への寄稿の傍ら事件調査も行なう私立探偵。今回もち込まれたのは、女子大生轢き逃げ事件。車種も年式も判明したのに、車も犯人も発見されていないという。
4.『猿の悲しみ』
殺人の罪により服役経験のあるシングルマザー・風町サエが主人公。
弁護士事務所だけでなく調査員としても働く彼女が、ある殺人事件の調査をすることになり物語は大きく動き始めます。
上に紹介した「柚木草平シリーズ」とはまた別の、女性版ハードボイルドとしてもの凄く楽しめます。
読んでいて「樋口有介さんらしいなあ」と安心できるおなじみの作風で、サエの魅力に引っ張られながら最後までグイグイ読まされてしまいました(゚∀゚*)
弁護士事務所で働く風町サエは、殺人罪で服役経験を持つシングルマザー。十六歳で不登校の息子がいる。表向きは事務員だが、実際には様々な手口で依頼主の要望に応える調査員。
『風景を見る犬』
沖縄を舞台にした青春ミステリー。
高校三年生の夏休みを過ごす香太郎は、身近で起きた二つの殺人事件に巻き込まれることになる。
ミステリー小説というより、沖縄のちょっと気だるい雰囲気を堪能できる「青春小説」として大好きな作品。
殺人が起きてるんだけど、とにかくゆるい時間が流れます。なってったって沖縄だからね。この雰囲気が最高だあ(∀`●)
那覇市大道の栄町にある売春宿の息子・香太郎は、高校最後の夏休みに近所のゲストハウスでバイトをする。悠々自適なマスター、個性的な美女たちに囲まれ、それなりに充実した毎日を過ごしていた。
おわりに
というわけで、今回は樋口有介さんのおすすめミステリー小説を簡単にご紹介させていただきました。
どれもミステリー小説なのですが、堅苦くて頭を悩ませる推理小説という感じではなくお気軽に読んでいただけるものとなっております。
ぜひ青春感を存分に味わいながら、楽しんでいただければ幸いです。
それでは良い読書ライフを!(●>ω<)っ
コメント