国内ミステリー小説– category –
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似鳥鶏『推理大戦』- 世界最強の名探偵は誰だ?
「推理ゲームの勝者に聖遺物を受け渡す」──。 変わり者の富豪の発案に、世界中のカトリック教会・正教会が威信と誇りをかけて“名探偵”を送り込んだ。 アメリカ、ウクライナ、日本、ブラジル、各地で選ばれたのは、推理能力だけでなくそれぞれ「特殊能力」... -
麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』- 発表当時から話題騒然の超問題作が新装改訂版で登場!
真宮和音という美少女の魅力に取りつかれた6人が共同生活を営んだ「和音島」の生活は、当の和音の死で解散となっていた。 20年という歳月が過ぎたこの夏、故人をしのび和音島に集まった数人と、取材を頼まれた雑誌記者・如月烏有。 真宮の死後自殺した武藤... -
月原渉『炎舞館の殺人』- 炎の完全犯罪は何を必要とし、何を消したのか。
時は明治、欠損を抱える若者たちが集まり、陶芸で身を立てる山奥の館。 あるとき突然師匠が姿を消してしまい、残された弟子たちの間で後継者をめぐる確執が生じてしまう。 諍いが決定的となったそのとき、陶芸の窯の中でばらばら死体が発見される。 奇怪な... -
月原渉『鏡館の殺人』- 少女たちの棲む左右対称の館で起きる事件の真相とは
妾腹の少女たちが住む館、「鏡館」。 その名の通り、左右対称の新旧の館には48枚の姿見が飾られており、少女らはその館でまるで籠の中の鳥のように育てられていた。 父親である富豪は一年に一度その鏡館を訪れ、政略結婚のために娘を一人選んで連れ出す。 ... -
月原渉『犬神館の殺人』- 戦慄の犬神館。ギロチン仕掛け、三重の封印、消えた犯人。
その館の密室を開けるためには、人を一人殺さなければならない……。 三重の密室の最奥に凍り付いた状態で立っていた、異様な死体。 そのとき犬神館では、奇怪な宗教儀式・『犬の儀式』が行われていた。 密室の全ての扉にはギロチンが仕込まれていて、密室を... -
浅倉秋成『フラッガーの方程式』- 伏線がたぐり寄せる奇跡の青春ストーリー
「物語の主人公になって、劇的な人生を送りませんか?」 いたって平凡な生活を送る高校生・東條涼一は、日常をドラマに変える「フラッガーシステム」のモニター・デバッガー役を務めることに。 フラッガーシステムとは、特殊な電波を発信して人々の思考や... -
日本昔ばなしと本格ミステリーがまさかの調和!ベストセラー小説の続編が登場
かぐや姫やおむすびころころなど、おなじみの日本昔ばなしかと思いきや全てミステリー展開になるという、王道とミステリーを掛け合わせた、凝った作りの『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』。 2019年に刊行されるやいなや瞬く間にベ... -
『むかしむかしあるところに、死体がありました。』昔話をミステリのテーマで読み解く全く新しい作品
誰もが知っている日本昔ばなしとミステリーが融合した短編集です。 「一寸法師の不在証明」は、鬼に飲まれた一寸法師が持っていた針で対抗し、鬼から打出の小槌を差し出されるというよく知られているストーリーが進んでいきます。 しかしその後平和に過ご... -
『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う』-西洋童話をベースにした連作短編ミステリー
物語の主人公は童話でおなじみの赤ずきん! 4つの章で構成されており、それぞれに童話の主人公たちが登場して赤ずきんは事件に巻き込まれていきます。 「ガラスの靴の共犯者」…赤ずきんはクッキーとワインを持ち旅に出ますが、その道中でシンデレラに出会... -
三津田信三『犯罪乱歩幻想』- 本格ミステリ大賞受賞の鬼才が乱歩に挑む!
江戸川乱歩の小説世界に魅了された作者による、トリビュート5編に短編2編を加えたミステリ短編集。 “退屈病”に侵された青年が引っ越し先のアパートで体験する小さな異変の数々(「屋根裏の同居者」)。 赤い部屋に招かれたゲストが語る、猟奇的な話とその... -
周木律『楽園のアダム』- ミステリーとして、SFとして、恋愛小説として、傑作。
大厄災によって人類が1%未満までに減少してしまった地球。 地球上のほとんどが不浄の土地として住めなくなってしまった中で、かろうじて生き残った人々はわずかな土地で人工知能カーネによって生活を制御され、平和に暮らしていた。 人工知能の元で生業を... -
『花束は毒』- 100%騙される?!衝撃の結末が待つ戦慄ミステリー
法学部の学生である木瀬は、かつての家庭教師・真壁と再会する。 真壁は結婚を控えているとのことだったが、彼の元には脅迫じみた手紙が届き悩んでいるようだった。 真壁に送られる脅迫状は「結婚をやめろ」という旨のもの。 以前真壁に助けられたことのあ... -
『邪教の子』- ホラーの名手、澤村伊智さんの新たな代表作が誕生!
とあるニュータウンに引っ越してきた一家。 両親と一人の娘という構成だが、どうやら親は新興宗教の信者であり、娘は学校にも行かせてもらえず、虐待を受けているらしい。 その家族は信者ということで当然ご近所から浮きまくっていて、どうも様子がおかし... -
『時空犯』-メフィスト賞受賞作家、潮谷験さんの怒涛の第二作。
私立探偵・姫崎智弘のもとに、とある奇妙な依頼が届いた。 報酬は1000万円と超高報酬で、依頼主は情報工学博士の北神伊織。 北神博士によると、依頼日である2018年6月1日は既に千回近くも巻き戻されて繰り返されているという。 唯一時間の戻りを認識できる... -
『指切りパズル』- 衝撃のトリックが冴えわたる本格ミステリーの決定版
本編が『人差し指』『中指』『親指』『小指』『薬指』と、それぞれ異なる指が章題となった不穏な5部構成ミステリー作品となっている、凝った作りの本作。 綾鹿市(あやかし)シリーズ最新作となっていますが、前作との繋がりもないので本作から読んでも全... -
神津凛子『サイレント 黙認』- 負の連鎖が忌まわしき悪夢を招く戦慄のオゾミス
とある建設会社に勤める勝人は、カフェ店員である華と出会い徐々に距離を縮めていく。 しかしそれ以降、勝人は奇妙な子どもを目にするようになっていた。 見えない幻影に苦しめられる勝人であったが、優しい華に救われることでなんとか生活していた。 そん... -
『廃遊園地の殺人』- 二転三転する悪夢に挑む、追憶と惨劇の物語
プレオープン中に起きた銃乱射事件のためたった1日で閉園に追い込まれたテーマパーク「イリュジオンランド」を舞台に、非日常感とホラー要素が詰め込まれたミステリー作品となっている凝った作りの本作。 新世代の旗手と呼ばれる作者・斜線堂有紀氏が放つ... -
『メルカトル悪人狩り』- ひねりが癖になる短編ミステリーの決定版!
事件に巻き込まれやすい作家・美袋と、自らを「長編には向かない探偵」と自称する魔性の“銘”探偵・メルカトル鮎が挑む難事件の数々を、短編集としてギッシリと詰められた、凝った作りの本作。 奇才と呼ばれる作者・麻耶雄嵩氏が放つ、大人気シリーズの衝撃... -
市川哲也『放課後の名探偵』- 犯人視点で物語が進む青春ミステリ短編集
高校生活も残り僅かとなった3年生の中葉悠介。 姉である詩織への依存も克服し、刑事となる夢の実現のために邁進していた。 名探偵・蜜柑花子との屋上でのひとときも楽しんでいたが、そんな中でも学校生活にはあらゆるトラブルが潜んでいた―。 きっかけは体... -
市川哲也『屋上の名探偵』- 鮎川賞作家が爽やかに描く連作ミステリー
重度のシスコンである中葉悠介は、姉・詩織の水着が盗まれたことに怒り心頭。 しかし被害者である姉は騒ぎを大きくしたくないのだと言う。 そんな思いを知りつつも、事件に首を突っ込んだ悠介は現場に残された上履きから容疑者と思われる人物を割り出した...