国内ミステリー小説– category –
-
辻真先『たかが殺人じゃないか』-このミス1位!ミステリ界のレジェンドが贈る、圧巻の青春ミステリ
昭和24年、ミステリー作家を目指している名古屋市内の高校三年生・風早勝利は、推理小説研究会・映画研究会合同の一泊旅行に参加。 旧制中学卒業後のたった一年の男女共学の高校生活、修学旅行代わりの旅行でしたが、顧問と男女生徒5名で向かった先で遭遇... -
綾辻行人『緋色の囁き』が新装改訂版で登場!美しくも残酷な連続殺人劇が幕を開ける
物語の舞台となるのは全寮制の名門女子校。 名門校らしく厳しい規律や罰則があり、主人公たちはストレスを感じながらも息を潜めて学校生活を過ごしていました。 ある日、主人公と同室の女子生徒が「私は魔女なの」という言葉を残して姿を消し、翌日焼死体... -
綾辻行人『Another 2001』-ホラー&ミステリの決定版!〈夜見山現象〉史上最凶の〈災厄〉に、想と鳴はどう立ち向かうのか
夜見山北中学校三年三組を襲う「災厄」について描写した第一作目「Another」、第二作目「Another エピソードS」に続く、待望の第三作目です。 過去のとある事件が原因で、二年に一度もしくはそれ以上の頻度で不気味な<現象>に見舞われている夜見山北中学... -
阿津川辰海『透明人間は密室に潜む』-特殊設定が楽しい高密度の本格ミステリ短編集
「透明人間は密室に潜む」は表題作を含めた短編集となっていますので、ここでは表題になっている短編の一つ「透明人間は密室に潜む」のあらすじについてご紹介していきます。 「透明人間は密室に潜む」の物語は、細胞の変異によって全身が透明になってしま... -
斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』-二人以上殺すと即座に地獄行き。なのになぜ連続殺人が?
『楽園とは探偵の不在なり』の物語は、五年前に「降臨」と呼ばれる現象が発生して天使が現れ、「二人以上の殺人は即座に地獄行きとなる」というルールが設けられた世界を舞台にして繰り広げられていきます。 探偵の青岸焦は、大富豪である常木王凱によって... -
竹本健治『これはミステリではない』-ミステリ界の金字塔『匣の中の失楽』『涙香迷宮』の鬼才が放つ最新作
大学のミステリクラブが開催した夏合宿が物語の舞台。 ミステリクラブでは、一人が推理小説を書き、その日にメンバー同士で犯人や動機、過程を考え、次の日に解決編を読む、そして作品を評価するという習わしがありました。 その年も例年通りメンバーが書... -
相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 -早合点は禁物、最後まで読んでから賞賛を。このミス1位の面白さは半端ない!
2020年本屋大賞ノミネート作品であり、さらに「このミステリーがすごい!」2020年版国内篇 第一位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第一位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、第20回本格ミステリ大賞小説部門の... -
2021本格ミステリランキング・ベスト10紹介【国内編】
さて、遅くなってしまいましたが、2021年版本格ミステリランキング・ベスト10の紹介です。 毎年の事ながら、このミスとの違いも楽しいですよね。 どうぞ参考にしてみてくださいな(*'▽'*) 海外編はこちら https://300books.net/2021honkakumisuteri1... -
方丈貴恵『時空旅行者の砂時計』-第29回鮎川哲也賞受賞作のタイムトラベル本格ミステリ!
『時空旅行者の砂時計』は、オカルト雑誌のライターをしている主人公・加茂冬馬が、病によって瀕死の状態にある妻・伶奈を助けるため、突然届いた謎の声に従って2018年から1960年にタイムトラベルするところから物語が展開していきます。 妻の祖先である竜... -
方丈貴恵『孤島の来訪者』-特殊設定ミステリとして最高峰の面白さなので絶対に読んでほしいです
結論から言いましょう。 方丈貴恵さんの『孤島の来訪者』、めちゃくちゃ面白いです。 予想を遥かに上回るミステリーとなっており度肝を抜かれました。 少しでも気になっている方、読んで間違いないです!ぜひ!ぜひ!読んでもらいたい!! 【方丈貴恵『孤... -
門前典之『屍(し)の命題』-雪の山荘、ド派手なトリック、読者への挑戦状が詰め込まれた最高の本格バカミス
主人公の篠原綱次郎、婚約者の真標京華、そして二人の同級生である蓑田良治は、大学の恩師が生前最後に設計した美島館に向かっていました。 美島教授は美島館の近くにある湖に沈んだと考えられていますが、いまだにその死体は発見されていません。 三人が... -
『首なし男と踊る生首』-門前典之さんのバカミスってやっぱり良いよね
静岡県に属する孤島、雫溜り半島は人気の観光地。 結婚式場運営会社であるクロス・ウェディングは、この雫溜り半島にチャペルを建築しようとしていました。 ですがチャペルの建設は突然中止になってしまいます。なぜ作業が中止になってしまったのか、宮村... -
門前典之『エンデンジャード・トリック』-新本格ミステリー愛読者への挑戦状がついた愛すべきバカミス
長野県にひっそりと存在する百白荘、さらにその周辺のゲストハウスが舞台。 探偵の蜘蛛手は過去に起こった事件を解決するためにこの土地に足を踏み入れました。 しかし、過去の事件に迫る内に蜘蛛手たちの周囲では次々と事件が起こります。 日本家屋建築の... -
伊坂幸太郎『逆ソクラテス』-世界をひっくり返す、読んで気持ちいい伊坂ワールド短編集!
タイトルから感じられる難しさとは裏腹に、読んだ人が口をそろえて「読みやすい」「読書を趣味としていない自分でも気付けば読み終えていた」と言わせてしまう珠玉の短編集、それが伊坂幸太郎の『逆ソクラテス』。 そんな魅力的な本書をご紹介して... -
2020年はこのミステリーがすごい面白かった!私のベスト15
2020年もたくさんの小説を読ませていただきました。 今回はその中で、特に面白いと感じた国内ミステリー小説をベスト15にまで絞ったのでご紹介させてください。 「このミステリーがすごい!」の自分版のようなものです。 参考にしていただけたら嬉しいです... -
【2021年版/国内編】このミステリーがすごい!ベスト10紹介【このミス】
さて、この季節がやってまいりました。 このミステリーがすごい!2021年版のお時間です。 はたして今年はどんな作品が選ばれたのでしょうか! 早速見ていきましょう! 海外編はこちら https://300books.net/konomisu2021-kaigai/ 【1位.辻 真先『た... -
澤村伊智『予言の島』-最初はミステリ、二度目はホラーな最恐本格ミステリ!
『こうなったらあとは運任せや。いや……ヒキタの怨霊の気分次第や。せやろ』 (P.14) この作品は今まで読んだミステリともホラーとも全く違う新しいジャンルを見せてくれます。 それでいて、ミステリとしても、ホラーとしても、申し分ないクオリティに! ... -
『お前の彼女は二階で茹で死に』-白井智之さんらしさ全開の多重解決×本格ミステリ
『お前の彼女は二階で茹で死に』で主人公となるのは、警察官として働いているひとりの男性。 しかしこの男性、ただの警察官ではありません。 暗い過去を持ち、妹への贖罪の念を抱きながら復讐のために職権を乱用しまくる男なのです。 警察官というと正義の... -
青崎有吾『早朝始発の殺風景』-ワンシチュエーション&リアルタイム進行する五つの“青春密室劇”
青春は気まずさでできた密室だ――。 今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。 始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆく――。 ワンシチュエーシ... -
有栖川有栖『こうして誰もいなくなった』-デビュー30周年記念を飾る傑作作品集!
あの名作『そして誰もいなくなった』を再解釈し、大胆かつ驚きに満ちたミステリに仕上げた表題作をはじめ、ラジオドラマ脚本として描かれ、小説としては世に出ていない掌編や、自殺志願者の恐怖と悔恨を描く傑作ホラー「劇的な幕切れ」、書店店長の名推理...