今回ご紹介させていただくのは、鮎川哲也(あゆかわてつや)さんのおすすめミステリー小説です。
私の大好きな本格ミステリ『リラ荘殺人事件』をはじめ、アリバイトリックものの傑作『黒いトランク』など様々な名作がありますので、存分に楽しんでいただければと思います。
ちなみに、今回ご紹介させていただく中で「鬼貫警部シリーズ」というシリーズ物があるのですが、順番に関係なく楽しめますのでご安心くださいませ。
それではどうぞ、参考にしていただければ幸いです(ノ●´∪`)ノ
1.『リラ荘殺人事件』
個人的に一番好みの作品。
『りら荘』に集まった日本芸術大学の学生達に降りかかる惨劇を描きます。
館で起こる殺人、数々の伏線、名探偵の推理、無能な警察たち、などなど、これぞ本格!なミステリー。
現場に残される謎のトランプとかも最高にワクワクしますよね。二転三転して最後まで飽きさせない展開もお見事です。
間違いなく鮎川哲也さんの名作の一つ。
埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。その夜、橘と紗絽女の婚約発表に、学生たちは心のざわめきを抑えられなかった。
2.『黒いトランク』
鬼貫警部シリーズ 。
駅で発見された、トランクに詰め込まれた男の死体から始まるアリバイ崩しの歴史的名作。
クロフツの『樽【新訳版】 (創元推理文庫)』を彷彿とさせ、横溝正史さんの『蝶々殺人事件(角川文庫)』をも思わせる風貌が最高に面白いです。
時刻表や路線を駆使したトリックがかなり複雑なので、焦らずじっくり読みましょう。メモを取っても良いかもしれません。
昭和24年という現代とは違った舞台設定だからこその面白さ、とくとご覧くださいませ(*≧∀≦)ノ
汐留駅でトランク詰めの男の腐乱死体が発見され、荷物の送り主が溺死体となって見つかり、事件は呆気なく解決したかに思われた。
3.『黒い白鳥』
鬼貫警部シリーズの一作。時刻表トリックを使った王道の本格モノです。
鉄道トリックを使ったアリバイ崩しって好きかと言われればそうでもないのですが、鮎川さんの作品はなぜか好き。
派手さはないのだけど、ぐんぐん最後まで読ませる面白さがあるんですよね。トリックもシンプルなんですけど、伏線も相まって爽快感があります。
特にあのラストは良いよねえ・・・(*´ェ`*)
久喜駅手前の線路沿いで屍体が見つかった。身許は東和紡績の社長、死因は銃殺と判明。疑いの目は、経営側と対立する労働組合や、金で繋がる新興宗教に向けられるが、捜査は難航する。
4.『憎悪の化石』
こちらも鬼貫警部シリーズ。地味ながら王道なアリバイ崩しものです。
熱海に旅館で湯田真壁という男が殺された事件に鬼貫警部が挑みます。
10人を超える容疑者全員にアリバイがある中で、一人づつ丁寧にアリバイを崩し犯人を絞り込んでいく様は見もの。
トリックの造り込み、安定感ともに抜群でもはや「鮎川哲也さんのアリバイ崩しもの」というだけで安心して読めますね。
熱海の旅館で湯田真壁なる男が殺された。所持品から特定の人物を脅喝していた疑惑が浮上、湯田に恨みを持つ者を絞り込む捜査陣だが、疑いのある人物にはすべてアリバイが成立していた。
5.『五つの時計』
傑作短編集。
アリバイトリックものを中心とした、収録されている10編全てが傑作という素晴らしい作品。他の長編よりこの短編集が一番好き!という方も多いハズ。
シンプルながら、細部まで丁寧に構築されている完成度の高さよ。
様々なタイプのアリバイものが楽しめるので「アリバイ崩し系ってあまり好きじゃないな〜」という方もぜひ一度。きっとその概念が覆ってしまうことでしょう。
乱歩編輯の第一号に掲載された「五つの時計」を始め、三箇月連続作「白い密室」「早春に死す」「愛に朽ちなん」、花森安治氏が解答を寄せた名高い犯人当て小説「薔薇荘殺人事件」など、巨星乱歩が手ずからルーブリックを附した全短編十編を収録。
おわりに
というわけで今回は、鮎川哲也さんおすすめミステリー小説をご紹介させていただきました。
アリバイ崩しものが好きな方はもちろん、ちょっと敬遠している方もぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?
この他には
などもオススメですね〜
どうぞ参考にしていただければ幸いです(●´∀`●)∩