anpo39– Author –

年間300冊くらい読書する人です。主に小説全般、特にミステリー小説が大大大好きです。 ipadでイラストも書いています。ツイッター、Instagramフォローしてくれたら嬉しいです(*≧д≦)
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ホリー・ジャクソン『卒業生には向かない真実』- 警察や司法、正義の在り方を問う衝撃の完結編
大学入学を目前に控えたピップだが、気持ちは暗く沈んでいた。 前回の事件の結末に深く悲しみ、傷つき、憤り、精神的にボロボロの状態になってしまったからだ。 そんなピップに、新たな悲劇が襲い掛かる。 無言電話がかかってきたり、家の前に不気味な絵が... -
夕木春央『十戒』- 犯人探しが許されない、10のルールで縛られた閉鎖空間での殺人事件
浪人生の里英は 伯父の所有していた孤島・枝内島がリゾート開発されることになったため、下見と気分転換とを兼ねて一泊二日の旅行にやって来た。 父や伯父の友人、開発会社や不動産会社のスタッフに同行する形であり、メンバーは総勢9名。 ところが枝内島... -
米澤穂信『可燃物』- 疎まれながらも捜査能力は抜群!葛警部の鮮やかな活躍を描いた短編集
群馬県警捜査第一課の葛(かつら)警部は、ぶっきらぼうで口数が少なく、上司からも部下からも慕われてはいないが、捜査能力の高さで一目置かれている。 今回も葛警部は、数々の難事件に挑む。 スキー中に遭難した男が、なぜか崖下で刺殺体となって発見さ... -
【名作選】最強に面白いおすすめ国内ミステリー小説50選
ミステリー小説が好きすぎる私が本当に面白いと思った「おすすめ国内ミステリー小説」をご紹介させていただきます。 ここでおすすめさせていただく作品は、推理小説およびミステリー小説が好きな人ならすでに読んでいる作品が大半だと思います。 それだけ... -
宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』- 豪快、爽快、奇想天外に我が道を行く成瀬を描く青春小説
成瀬あかりが、また突拍子もないことを言い出した。 「わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」 滋賀県のシンボルだった西武大津店が、開業44年で閉店することになったからだ。 成瀬は最後の日となる8月31日まで毎日通い詰め、そこで中継している地元テレ... -
千早茜『透明な夜の香り』- 心の変化を香りで描き出す、ドラマティックな長編小説
ある事情から仕事を辞め、アパートに引きこもっていた一香は、半年ぶりに働くことにした。 古い洋館で調香師をしている青年・小川朔のもとで、家事手伝い兼、事務、接客をする仕事だった。 朔は天才的な嗅覚を持っており、人の持ち物、暮らしぶり、さらに... -
亀野仁『暗黒自治区』- 隣国に支配された日本で繰り広げられる、ド迫力の逃亡劇
舞台は、隣国に併合され、隣国および国連の統治下に入った日本列島。 「日本」という国家は消滅し、旧日本人は「和族」と呼ばれ、下等民族としての扱いを受けていた。 そのような中で、「拉致チーム」の一員である佐野由佳は、旧東京の政府高官を拉致作戦... -
五十嵐律人『魔女の原罪』- 法律で縛る学校、血を抜かれた遺体、この街に潜む秘密とは?
宏哉の通う鏡沢高校には校則がなく、髪を染めるのも、ピアスをつけるのも、派手な服装で登校するのも、個々の自由だった。 その代わり「法律」だけは絶対に守らなければならず、生徒は入学時に分厚い六法全書を渡されており、校内には監視カメラがあちこち... -
五条紀夫『クローズドサスペンスヘブン』- 生前の記憶を探る、天国からの謎解きミステリー
気が付いたら、太陽がギラギラ照り付けるリゾートビーチにいた。 ここは、どこだろう。そして、俺は誰だろう? 記憶がなかった。名前も思い出せない。 ただひとつ覚えているのは、誰かに首を斬られて死んだ時の生々しい感触。 そう、俺は確かに殺されたの... -
寺嶌曜『キツネ狩り』- 三年前を映す右目で未解決事件に挑む、特殊設定ミステリー
警察官の尾崎冴子は、バイクの事故で婚約者と右目の視力を失った。 現場検証から自損事故ということになったが、冴子にはどうしてもそうとは思えなかった。 あの日、バイクの目の前を黒い影が横切り、そのせいで事故が起こった気がするのだ。 あの影は一体... -
染井為人『滅茶苦茶』- 人生の道を誤り、落ちるところまで落ちた三人の命運は?
「こんなはずじゃなかったのに……」 独身でいることに焦り、マッチングアプリで出会った男性の誘いに乗って、暗号通貨の取引を始めた美世子。 県内の進学校に入学するも成績が振るわず、不良グループたちと夜遊びをするようになった礼央。 ホテルの経営不振... -
大滝瓶太『その謎を解いてはいけない』- その探偵が暴き出すのは事件の真相か、人の黒歴史か
アフィリエイターをしながら探偵事務所を営む暗黒院真実(あんこくいんまこと)。 その助手で、翠色に輝く左目を持つ女子高生・小鳥遊唯(たかなしゆい)。 ある日二人は、フィールドワークのためにN県の山奥に訪れたが、途中で日が暮れてしまう。 困って... -
三津田信三『歩く亡者 怪民研に於ける記録と推理』刀城言耶の助手が、怪異を推理で一刀両断
瞳星愛(とうしょうあい)は、10歳の夏休みに、祖母が住む瀬戸内海の波鳥町で不可思議な体験をする。 近道を進もうとして、「日暮れ時になると亡者が歩く」と言われる亡者道に入った時に、不気味な人影とすれ違ったのだ。 その人影は、「死んでいるけど生... -
奥田英朗『コメンテーター』- トンデモ精神科医がコロナ禍でもハチャメチャ治療で大暴れ!
あの破天荒な精神科医・伊良部一郎が帰ってきた! 注射フェチでフィギュアも大好き、天真爛漫かつ無鉄砲な性格で、ハチャメチャな治療をしては患者を振り回す。 そんな伊良部が、なんとテレビのワイドショーで、コメンテーターとしてリモート出演すること... -
くわがきあゆ『レモンと殺人鬼』- 父を殺した犯人が出所し、今度は妹や母親が殺されて……。
大学で事務職員として働いている美桜は、ある日警察から、妹の妃奈の遺体が山中で発見されたことを知らされる。 10年以上前に父親を殺され、母親が行方不明になっている美桜にとって、妃奈は唯一の肉親だった。 悲しみに暮れる美桜。 しかし追い打ちをかけ... -
渡辺優『私雨邸の殺人に関する各人の視点』- 複数の視点を組み合わせて真相を暴く新感覚ミステリー
昭和初期に建てられ、かつて殺人事件が起こったという館・雨邸。 そこに所有者である昭吉と孫3人、大学のミステリ同好会のメンバー、雑誌編集者らが泊まることになった。 ところが嵐が来て雨邸は外界と閉ざされ、クローズドサークルに。 さらに昭吉が、密... -
澤村伊智『さえづちの眼』- 怪異にゾクゾクしながら謎解きを楽しめる、シリーズ初の中篇集
家も学校も嫌いで、何を見ても苛立って暴れていたタクミは、民間の更生施設「鎌田ハウス」で暮らすことになった。 最初は気乗りしなかったタクミだが、運営者の鎌田のおっさんを始め、他の住人たちと共同生活を送っているうちに居心地の良さを感じ、気持ち... -
澤村伊智『ばくうどの悪夢』- 夢と現実の境界が曖昧になり、恐怖に浸食されていく傑作ホラー
中学1年生の「僕」は、東京から父親の地元に引っ越してきた。 父の旧友たちは家族ぐるみで親しくしてくれたが、独特のヤンキーっぽい雰囲気に僕はなんとなく馴染めずにいた。 しかし僕には、もっと切実な悩みがあった。 血の匂いがする真っ黒い何かに襲わ... -
桃野雑派『星くずの殺人』- 宇宙空間で発見された首吊り死体の謎を暴く傑作SFミステリー
舞台は近未来の日本。 民間の旅行会社による初の宇宙旅行が実施された。 料金は1人3000万円で、抽選で選ばれた6名が宇宙ホテル「星くず」に向かって旅立った。 ところが「星くず」に到着するや否や、機長の伊東が首吊り死体となって発見された。 なぜ機長... -
須藤古都離『ゴリラ裁判の日』- 人の言葉を理解するゴリラが動物園を相手に裁判を起こす!
ゴリラのローズは高校生並みの知能を持っており、特殊なグローブを使った手話で人間と会話もできた。 アメリカの動物園で夫のオマリと幸せに暮らしていたが、ある日事件が起こった。 オマリの檻に4歳の子供が入り込み、動物園側は子供を守るためにオマリを...