物理の北山!おすすめしたい北山猛邦さんのシリーズ作品をご紹介です!
さて、北山猛邦さんといえば『「クロック城」殺人事件』でメフィスト賞を受賞してデビューした作家さん。
作品の多くに「物理トリック」のこだわりを見せていることから「物理の北山」なんて呼ばれることも。この北山さんならではの物理トリックが超面白くてハマっちゃうんですよ。
ちなみに物理トリックとは、自然現象や物理の法則に従った機械的な仕組みを用いたトリックの事です。糸と氷で密室の仕掛けを作ったり、鏡を使って錯覚させたり。ミステリの基本となるトリックですね。
とまあ、読んでいただければわかります。北山猛邦さん独特の世界観と作風が。ぜひご堪能くださいませ(=゚ω゚)ノ
1.『少年検閲官』
《少年検閲官シリーズ》1作目。
この世界の住人は「ミステリ」というものを知らない。なぜなら、すべての書物が禁止され焚書されているからだ。
しかし、誰もが「ミステリ」を知らないこの世界で殺人事件は起きる。
もうこの舞台設定だけで読んでみたくなるに決まっているではないですか。しかもこの設定が見事にストーリーとミステリ要素に絡んでいて、2倍3倍にも面白い作品となっています。
書物がない世界なんて私には考えられません。ですがこの世界設定は素晴らしい。北山さんは幻想的なミステリーを書くのが本当に巧い。
旅を続ける英国人少年クリスは、小さな町で家々の扉や壁に赤い十字架のような印が残されている不可解な事件に遭遇する。奇怪な首なし屍体の目撃情報も飛び交う中、クリスはミステリを検閲するために育てられた少年エノに出会うが…。
2.『アリス・ミラー城』殺人事件
《城シリーズ》の3作目。
この《城シリーズ》は作品同士の繋がりが無いため、どの作品からも読むことができます。
『クロック城』『瑠璃城』『アリス・ミラー城』『ギロチン城』とありますが、中でも『アリス・ミラー城』が一押し。まあ「城」を舞台にしたミステリが好きな私にはどれも大好物なのですがね(*´∀`*)
《参考:【北山猛邦】《城シリーズ》の順番とおすすめとあらすじ》
鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む―『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。
3.『踊るジョーカー』
《名探偵音野順の事件簿シリーズ》1作目。
素晴らしい推理力を持ちながら、気弱で引きこもりな名探偵・音野順。そんな彼のお世話係となる作家・白瀬白夜。この二人を主人公とした5編からなる短編集です。
キャラは愉快でとてもライトで読みやすいのに、ベースはしっかり古き良き本格ミステリーしているからあなどれません。
類稀な推理力を持つ友人の音野順のため、推理作家の白瀬白夜は仕事場の一角に探偵事務所を開設する。しかし当の音野は放っておくと暗いところへ暗いところへと逃げ込んでしまう、世界一気弱な名探偵だった。
4.『猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数』
《名探偵音野順の事件簿シリーズ》1作目。
日本で唯一探偵助手について勉強できる大学にて、第1希望第2希望と落ちてしまった君橋君人と月々守は、悪ふざけで希望した第3希望〈猫柳ゼミ〉に入ることになってしまう。そして研究所にいってみると、そこには少女のような見た目の指導教官、探偵・猫柳十一弦(25歳)が。
そんな彼らは研修で孤島に行き、そこで殺人事件に巻き込まれてしまう、という感じ。
ユーモアのあるキャラ設定にライトな文体、気軽に読める青春ミステリー小説のようで、「孤島の館」を舞台にしたクローズドサークル本格ミステリーとして十分に楽しめます。
それにしても、女性探偵・猫柳十一弦のキャラクターはやはり良い(*ノ∀`*)
大学の探偵助手学部に通う君橋と月々の気分はどん底だった。名門ゼミ入り審査に落ち、悪ふざけで希望を出した知名度ゼロの猫柳ゼミ行きが決まったから。
最後に
最後までご覧いただき本当にありがとうございました。
まったく、北山猛邦さんのシリーズ作品はどれも面白いですねえ。この独特な世界観をぜひ味わってくださいな!
それでは、良い読書ライフを!(=゚ω゚)ノ
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