折原ミステリ最高峰。折原一『異人たちの館』が三度目の文庫化!感想あらすじ

先日2016/11/10、折原一(おりはらいち)さんの『異人たちの館』が文春文庫さんより発売されました。

実はこの『異人たちの館』、1993年に単行本で登場した後、 新潮文庫さんと講談社文庫さんから二度にわたって文庫化されているんですよ。

つまり今回、なんと3回目の文庫の発売となるんです。

めっちゃしてるやん!∑(*゚ェ゚*)って話ですよ。

しかもあとがきで折原さんが、

個人的には折原一の代表作と思っている作品だが、三次文庫であるがゆえ、少部数、絶盤必至。書店から消えてしまう前にぜひ読んでいただきたいと願っている。

『異人たちの館』P.603  文春文庫版あとがき より引用

なんておっしゃっていますからね。読むしかないでしょう!

ちなみに私は文庫化に合わせてもう過去2回『異人たちの館』を買って読んでいます。今回で3回目です 笑。

それだけ面白いってことですので、ぜひぜひ読んでみてくださいな〜(*´∀`)b

【叙述】折原一さんのおすすめミステリー小説5選

2015.08.10

折原一『異人たちの館』

 

今作の中心となるのはフリーライターの島崎潤一という男。

過去に2回にわたって新人賞を獲っているものの、それ以降は芽が出ずにゴーストライターなどの仕事でなんとか生活をしていた。

そんな島崎にある時、ゴーストライターの仕事が舞い込む。

依頼人は小松原妙子という女性で、行方不明になった我が子「淳」の一生を本にしてほしいとの依頼だった。

乗り気はしなかったものの、200万という高額なギャラに釣られ仕事を受ける島崎。

しかし消息不明となった「淳」の過去を調べているうちに、島崎の周りで奇妙な出来事が起き始め・・・。

8歳で児童文学賞を受賞し天才少年と呼ばれた小松原淳は、なぜ富士の樹海に消えたのか?

母親の依頼で淳の伝記を書くことになった作家志望の島崎は、膨大な資料を読み、関係者に取材して淳の人生に迫るが、やがて不気味な“異人”の影が彼の周辺に出没するようになり…。

ただの叙述トリックミステリではない!

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折原一さんといえば「叙述トリックの名手」として有名。

作品の中に叙述トリックを巧みに忍ばせ、読者を毎回驚かせてくれます。

参考記事:【名作選】’’叙述トリック’’が凄いおすすめミステリ小説50選

で、もちろんこの『異人たちの館』にも叙述トリックは使用されていますが、他の作品のものとは少し毛並みが違う。

叙述トリックの有名な作品というのは、だいたい最後の方に一発デカイのがドカーーン!ときて衝撃を与えてくれるものが多いです。

それに対してこの今作は、叙述トリックを含めたあらゆる仕掛けや伏線が複雑に絡み合ってとんでもないことになる、という感じなんですよ。

「ドカーン!」という大爆発ではなく、「ドン!ドン!ドン!ガン!ドン!バン!ドン!」という中爆発の連続みたいな。

最後の方とか二転三転どころか七転八転くらいします。

見破ってやろうとか、騙された!とか、そんなことはもうどうでもよくなって「もう好きにして!(o´∀`o)」って気分になりますね 笑。

こんなの面白すぎますよおおお!

ただその複雑な分しっかり読んでないと、揺さぶられすぎて何ながなんだかわからなくなってしまうので注意してくださいな(∪´>‿<`)

折原一さん自身も認めるマイベスト!

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文春文庫版のあとがきで、折原一さんはこのようにおっしゃっています。

「あなたのマイベストは何ですか?」と聞かれることがたまにある。そういう時、私は決まって『異人たちの館』と答えている。
この作品を書いたのは、四十代前半のもっとも気力充実していた頃であり、その時点における自分の持っているすべてをぶちこんでいるので、個人的には読者に自信を持ってお勧めできるのである。

『異人たちの館』P.601  文春文庫版あとがき より引用

折原一さんの好きな作品といえば他にも『倒錯のロンド (講談社文庫)』や『倒錯の死角 (講談社文庫)』など多数あるのですが、その中で折原さんご自身が「マイベスト」と述べていますからね。

そりゃミステリ好きとして読まないわけにはいきませんよ(*´ェ`*)

参考記事:【叙述】折原一さんのおすすめミステリー小説5選

折原さんといえば叙述トリック!と言われているなか、『異人たちの館』ではお得意な叙述トリックだけをメインとせず、あくまで作品のパーツの一つとして組み込んでいることでより複雑に捻りあった物語になっているのも素晴らしいところです。

しかも複雑な物語ながら、イコール「読みにくい」ということではありません。

600ページを超える大作ながら、文章の読みやすさと先の気になるストーリー展開によってあっという間に読んでいただくことができるはずです。

この三次文庫化を記念に、ミステリー小説がお好きであればぜひ折原さんの「マイベスト」を読んでいただければと思います。

それでは最後までご覧いただきありがとうございました。

良い読書ライフを!(´∀`○)ノ

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