幻の名作が蘇る!小泉喜美子『血の季節』がついに復刊したので感想などを。

作家の小泉喜美子さんと言えば『弁護側の証人』という作品が有名ですね。

どんでん返し小説として知名度が高く、ミステリー小説好きなら読んだことがある方がほとんどでしょう。

 

 

そんな小泉喜美子さんの「幻の名作」と言われている作品があるのをご存知でしょうか?

その名も『血の季節』。

1982年に発表され、その後1986に文庫化。それ以降絶盤となっており、なかなか手に入れることができませんでした。

 

しかし今回!

そんな小泉喜美子さんの幻の名作『血の季節』が、宝島社文庫さんより復刊いたしました!!

非常に嬉しい限りです(≧艸≦*)

初めて読んだのがかなり前だったため、記憶が曖昧だったおかげでとても新鮮な気持ちで読むことができました。

案の定、素晴らしく面白かったです。さすが幻の名作と言われるだけありました(*´∀`)b

 

『血の季節』作品紹介

 

この物語は、とある事件の容疑者がその過去を告白する、という形で幕を開けます。

時は昭和十二年。

まだ小学生で友達のいなかった少年が、「お城」に住むフレデリッヒとルルベル兄妹との出会いから物語は語られていきます。

 

そして時は進み昭和五十X年。

幼女の惨殺死体が発見され、捜査に乗り出す警察と怒りに震える担当警部の描写が映し出されます。

 

そこからは「容疑者の過去の告白」と「事件を捜査する警察」の視点が交互に展開されていきます。

この視点が交互に展開していくパターンはとても好きでして。

これらの物語がどう収束していくのか!が気になって一気読みさせられてしまうんですよねえ(●´人`)

 

ホラーとミステリーの素晴らしい融合!

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さてこの作品、あらすじだけ見ると普通の警察小説のように思えます。

しかしここに「吸血鬼」というキーワードが入ることによって、「幻想」と「ホラー」とが組み合わさった特殊なミステリー小説となるのです。

これがたまらないのですよ!

昭和時代の日本に吸血鬼伝説がうまい具合に取り込まれていて、なんとも言えぬ怖さがつきまといます。

吸血鬼を題材とした小説といえば、小野不由美さんの『屍鬼〈1〉 (新潮文庫)』や、スティーブン・キングの『呪われた町 (上) (集英社文庫)』なども有名ですね。

このような、普通の日常に吸血鬼が自然に取り込まれていく作品は大好物です。特別なゾクゾク感があるんですよね。

どちらも名作ですので、未読な方はぜひ一読してみてください(●´З`●)

 

その結末はいかに。

写真

 

こういったホラーミステリの気になるポイントは、

結末が「ホラー」で着地するのか「ミステリー」で着地するのかというところです。

この作品はそれが最後までわかりません。どちらに着地してもおかしくない構成でドキドキしっぱなしなんです。

これがまた最後まで一気読みさせられてしまう原因なんですよ。

 

ちなみに、当然ながらどんでん返しもビシッと決まっていますからね。

驚いた共に背筋が凍りました。

いやあああああ!ってなりました。

 

そのストーリーと結末もさることながら、テーマや構成を含め間違いなく幻想怪奇ミステリーの名作でしょう。

もしまだ未読であれば、この復刊を機会にぜひ読んでみていただきたい作品です(●´∀`●)ノ

 

 

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