第15回このミス大賞『がん消滅の罠 完全寛解の謎』発売!驚愕の医学トリックをぜひその目に

先日、2017年/第15回「このミステリーがすごい!大賞」大賞受賞作『がん消滅の罠 完全寛解の謎』が発売されました。

「このミステリーがすごい!大賞」とは、2002年に創設された新人作家さんの作品を募集したノベルス・コンテストのこと。

実は毎回「このミステリーがすごい!」と同じくらい楽しみにしているんですよね。

で、今回見事に大賞を受賞されたのが岩木一麻さんの『救済のネオプラズム(改題:がん消滅の罠 完全寛解の謎)』。

タイトルや表紙絵からお察しの通り「医療ミステリ」です。それも見事な。

というわけで、早速ご紹介させていただきましょう(* >ω<)=3

[aside type=”normal”]※ちなみに、医療ミステリで有名な海堂尊さんの『チーム・バチスタの栄光 (宝島社文庫)』も2005年の「このミステリーがすごい!大賞」大賞受賞作です。[/aside]
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『がん消滅の罠 完全寛解の謎』あらすじ

 

まず冒頭。

末期ガンに侵されていた患者・江村理絵は、日本がんセンターの夏目先生の提案した抗がん剤治療を拒否。

しかし、怪しい新興宗教の健康食品に切り替えたところ、彼女のがん細胞は綺麗になくなっていた。

がん細胞が自然に消えて無くなることはありえなくはない。しかし、これが「がんセンターの先生も認める!この自然食品のおかげ!」と話題になってしまうと話は別だ。どうも怪しい。

なぜ江村理絵のがん細胞は綺麗さっぱり消えたのか?というのがはじめの謎。

しかし友人である研究医の羽島にこの事を相談したところ、彼はすぐに謎を解明してしまった。

 

が、これはあくまで冒頭。ほんの始まりにすぎません。

 

消失するがん細胞の謎

日本がんセンターに勤める夏目が末期ガン(余命半年)と判断した患者・小暮麻里。

彼女は、夏目から末期ガン宣言を受ける八ヶ月前に、余命を宣言されると保険金をもらえる「リビングニーズ特約」という保険に入っていた。

そのため、低所得者だった彼女は3000万円もの保険金を手に入ることができた。

不可解なのは、

「保険加入から支払い請求までの期間が短すぎる」ということ。

さらに、

「保険金が支払われた後、がん細胞がキレイさっぱりなくなった」という奇跡が起きたこと。

そして、

「その奇跡が4人もの人間に起こった」ということ。

ここまでくるとさすがにおかしい。

確かに、がん細胞が自然に消えて無くなることはありえなくはない。

しかし、確率はごくわずか。それが4人も。何よりタイミングが絶妙すぎる。

この奇跡の裏には一体何があるのか……。

そんな謎に、夏目と羽島が挑む。

「余命診断は難しいからな。しかし余命診断後にがんが綺麗さっぱり治ることは稀だ。問題は三人ともがんが消えてしまったことなんだ。小暮さんも入れれば、俺が余命半年と判断した全員が、ということになる。」

「そんな馬鹿な……」森川が呻いた。「そんな馬鹿なことってあるか?保険の加入状況に不審な点のある末期がん患者が全員、助かった?」

『がん消滅の罠 完全寛解の謎』P.163より引用

初心者でもわかりやすい医療トリックが炸裂

何故がんが消えるのか?という謎は、医療に携わらない人間からすると少々難しいイメージがあるかもしれません。

しかし、ご安心を。

専門用語がバンバン出てきますが、それを自然かつ丁寧にわかりやすく説明してくれています。「へえ〜!」と何回思ったことか。

また、トリックにしても初心者に優しい。

医療に携わらない人間からしたら考えつくことができないトリックでありながら、真実を明かされてみれば「なるほどね」と納得できてしまうわかりやすさ。

このバランスが絶妙なんです。だから面白い。

書評家の大森望さんが「前代未聞、史上最高の医学トリック!医療本格ミステリーの傑作誕生!」とベタ褒めしていますが、まさにその通り。

医療の世界だからこそできる「医学トリック」なんですよね。ぜひこれを目にしていただきたいですね。

で、すべての真相が明かされて「はー面白かったー」なんて思って最後のページを見たら……キャー!!

という、最後の最後まで楽しませてくれる作品なのでした。これがデビュー作、、恐ろしや。

おわりに

第15回「このミステリーがすごい!大賞」大賞受賞作というだけあって、さすがに面白いです。

トリックについての「へえー」と医学についての「へえー」が楽しめちゃうし、単純にミステリとして読ませる力もあります。

面白い医療ミステリが読みたい!という方にぜひオススメさせていただきたい作品でした。

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それでは、良い読書ライフを(* >ω<)=3

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