【全10作品】東野圭吾「加賀恭一郎シリーズ」の順番とオススメは?

東野圭吾さんのミステリといえば、天才物理学者・湯川学を主人公とした「ガリレオシリーズ」が有名ですね。

しかし、今回ご紹介させていただく「加賀恭一郎(かがきょういちろう)シリーズ」も抜群に面白いということを忘れてはなりません。

 

その名の通り刑事・加賀恭一郎を主人公としたシリーズで、刑事モノのイメージを覆すほど読みやすく安定した面白さを誇るシリーズなのです。

このシリーズは順番に読まなくても問題なく楽しめるのですが、できれば刊行順に読んでいただきたいと個人的には思っております。

ミステリー小説を読む上でも欠かせないシリーズとなっておりますので、ぜひご参考にしていただければ嬉しいです(*≧∀≦)ノ

 

1.『卒業』

 

加賀恭一郎シリーズの第一弾。刑事になる前、まだ大学生だった加賀恭一郎の物語です。

仲の良かった友人グループ7人のうち一人が密室となった部屋で死んでいた。

自殺か他殺か。友人が殺されたのと同時に、この仲良しグループの中に犯人がいるかもしれないという緊張感がたまりません。

ミステリとして面白いのは当然として、何より感じていただきたいのは東野圭吾さんの「初期作品」らしい雰囲気。

言葉で説明するのは難しいのですが、比較的新しい作品と比べると文章や作風にクセがあって微妙な荒々しさがあるんですよね。

またトリックも複雑。でも複雑だからこそ、何回も読んで理解した時には「ああ!そういうことか!」と快感に浸れます(゚∀゚v)

大学4年の秋。就職、恋愛に楽しく忙しい仲よし7人組・その中の一人、祥子がアパートの自室で死んだ。部屋は密室。自殺か、他殺か!?残された赤い日記帳を手掛りに、死の謎を追及する友人たち。

2.『眠りの森』

 

シリーズ2作目。

とあるバレエ団の一人が正当防衛で男を殺してしまった。果たして本当に正当防衛なのか。そんな事件に刑事となった加賀恭一郎が挑みます。

やはりストーリー展開がお上手で、終盤で話が一つにつながっていき最後にアッと言わせてくれる展開が待ち受けています。本当に気持ちが良い。

バレエに興味がなくたって当然楽しめますし、切ない恋を描いたストーリーというだけでも読ませるものがあります。

美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。

3.『どちらかが彼女を殺した』

 

刑事である和泉康正は最愛の妹を殺された。犯人を二人まで絞りこんだが、どちらが犯人かがわからない。

果たして犯人はどちらなのか?という物語のなのですが、なんとこの作品では最後まで犯人が明らかになりません。

どちらが犯人かわからないまま物語は終焉を迎えるのです。これがこの作品の最高に面白いところですよね。

しかし、物語を注意深く丁寧に読み込めば犯人はわかります。私も最初は全くわからなかったですが、何回か読み直してようやくわかりました。

正直難しいのですが、ネタバレなどを見ずにぜひ自分自信の力で推理していただければと思います(*´v`*)

最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。

4.『悪意』

 

私が加賀恭一郎シリーズの中で特に好きな作品。

とある人気作家が殺される事件なのですが、犯人は序盤で明らかになり逮捕されます。しかし「動機」を決して話そうとしません。

この作品は《フーダニット(犯人は誰?)》ではなく、《ホワイダニット(なぜ犯行に至ったか)》に焦点を当てた物語なのです。

このトリックが実に面白く、最後まで目を離させてくれないしラストの展開にはかなりの衝撃を受けました。

間違いなくホワイダニットの名作です。ホワイダニット作品をあまり読んだことがない方はぜひ一度。

人気作家が仕事場で絞殺された。第一発見者はその妻と昔からの友人。逮捕された犯人が決して語らない動機にはたして「悪意」は存在するのか。

5.『私が彼を殺した』

 

結婚式当日に男が毒を飲まされ死んだ。容疑者は3人の女。一体犯人は誰だ?という物語。

今作は、容疑者となる3人のそれぞれの視点が入れ変わりながら進んでいきます。

そして、シリーズ3作目『どちらかが彼女を殺した』と同じく最後まで犯人が明かされません。

丁寧に注意深く読めば犯人はわかるのですが、今回は非常に難しいです。一回読んで犯人がわかった方は探偵の職についた方が良いでしょう。

ちなみに私は「意地でもネタバレサイトは見ないぞ!」と意気込んで10回ほど読みまくり、見事犯人を当てることができました。ふっふっふ(●´∀`●)

未読な方はぜひ一度、この謎に挑戦してみてください。あなたは犯人を当てられるでしょうか?

婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。男は自分との関わりを隠そうとする。醜い愛憎の果て、殺人は起こった。

6.『嘘をもうひとつだけ』

 

「嘘」をテーマとしたシリーズ初の短編集。

短編にしても面白さは変わらず、読みやすさとキレに磨きがかかっています。収録作品5編すべて面白いですが、特に「狂った計算」は名作かと。

また全てが「犯人視点」で描かれており、加賀恭一郎を目の前にどんどん解き明かされていく過程がゾクゾクします。

まるで自分が犯人になったような「加賀さんもうやめてくれ!(´>ω<`)」という気分になりますね。

バレエ団の事務員が自宅マンションのバルコニーから転落、死亡した。事件は自殺で処理の方向に向かっている。だが、同じマンションに住む元プリマ・バレリーナのもとに一人の刑事がやってきた。

7.『赤い指』

 

今までのシリーズ作品の中でも特別な読後感が残る作品。

住宅街で発生した少女殺害事件。捜査していくうちに、とある家庭の存在が浮かび上がる。

今作は初めから犯人がわかっている設定ですが、だからこその面白さを味わうことができます。

非常に悲しく切ないストーリーで、読み終わった後も「家族とは」「親子とは」についてしばらく考えさせられますね。

もし、自分の子供が殺人事件の犯人だったら。私はそれでも子供を庇うのでしょうか。

少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。

8.『新参者』

 

ドラマ化もされて有名なので、タイトルだけでも耳にした方は多いのではないでしょうか。

一人の女性が殺害された事件を元に、加賀恭一郎が周りで起きた小さな謎を解決していく。

そしてラスト、一見何の関係もなさそうだったバラバラの事件が収束していき、、!!というタイプの作品。このパターン大好きなんですよね(*>∇<)

刑事モノだしタイトルもなんか堅苦しいなあ、という感じはしますが内容はとっても読みやすいのでご安心ください。

日本橋の片隅で一人の女性が絞殺された。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。手掛かりをくれるのは江戸情緒残る街に暮らす普通の人びと。

9.『麒麟の翼』

 

胸にナイフをが刺さった状態で、死にかけにもかかわらず日本橋の上まで歩いてきた男。やがて男は死亡。

その後、事件直後に怪しげな若い男が車に跳ねられ重体であることが判明する。しかもその男は、死亡した男の持ち物を所持していた。

はたしてこの若い男は本当に犯人なのか。死亡した男はなぜわざわざ日本橋まで歩いてきたのか。

今作は「シリーズ最高傑作」との呼び声も高い作品です。

ただ単純にミステリー小説として面白いだけでなく、そのストーリーとメッセージ性に強く印象づけられる作品なのです。

映画化もされてとても有名なのですが、映画を面白いと思えた方はぜひ原作も。小説でしか味わえない面白さがそこにはあります。

「私たち、お父さんのこと何も知らない」。胸を刺された男性が日本橋の上で息絶えた。瀕死の状態でそこまで移動した理由を探る加賀恭一郎は、被害者が「七福神巡り」をしていたことを突き止める。

10.『祈りの幕が下りる時』

 

全10作、加賀恭一郎シリーズの最終作です。

とあるアパートで発見された女性の腐乱死体。そこの住人である男は現在行方不明。近くで発生したホームレス焼死事件との関連性を感じ捜査を進めていくが。

面白いのは間違いないのですが、これは切ない。

二転三転する展開で最後まで一気読みさせられてしまうストーリー展開もさることながら、その「親子愛」の強さと切なさが心にグッサリ刺さります。ああ、なんという読後感。

シリーズ最終作にふさわしい内容と終わり方だと強く思います。

シリーズを最初から読み、加賀恭一郎という人物に愛着が湧いている人ほどこの作品は特別なものとなるでしょう。

この作品があるからこそ、このシリーズを最初から順番に読んでいただきたいと思えるのです。

悲劇なんかじゃない これがわたしの人生。極限まで追いつめられた時、人は何を思うのか。夢見た舞台を実現させた女性演出家。彼女を訪ねた幼なじみが、数日後、遺体となって発見された。

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おわりに

正直言いますと、このシリーズは順番に関係なく読んでいただいても問題なく楽しめるものとなっております。

しかし最終作『祈りの幕が下りる時』のご紹介で述べたように、『祈りの幕が下りる時』を最大限に楽しむためにはそれまでの作品をしっかり読み、加賀恭一郎という人物を深く知っておく必要があるのです。

だからこそ最終作で大きく感動できるのです。

というわけで、まだ加賀恭一郎シリーズを読んでいなければ、ぜひ一作目『卒業』から順に読んでいただくことをおすすめいたします。

もしすでに他の作品を読んでいたとしても、なるべく順番通りに読んで最後に『祈りの幕が下りる時』をもってくれば大丈夫です。

全10作品とあるシリーズですが、どれも安定した面白さを誇る作品ばかりですのでぜひお楽しみいただければと思います。

 

それでは、最後までご覧いただき本当にありがとうございました。

よい読書ライフを!

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anpo39

年間300冊くらい読書する人です。主に小説全般、特にミステリー小説が大大大好きです。休日は引きこもって本ばっかり読んでいるので、人との交流があまりありません。仲良くしていただけたら嬉しいです(*≧д≦)